※現代



 数十分前に来たメールにあった通りインターホンがなる。土井先生が来るなんて、大歓迎ですが、珍しい。

「お邪魔します」

「土井先生こんにちは」

 どうぞ、と招くと先生はにこりと笑ってありがとう、と言った。きり丸達はどうやらいないらしく、騒がしいガキ…もといよい子達の声は聞こえない。

「利吉くん。言いたいことが顔に出てるよ」

「へ?ああすいません」

「別に気にしなくていいと思うけど」

 かわいい、と微笑んだ。いや貴方の方が数百倍かわいいですけど!!!

「今日は仕事の帰りに寄ったんだけど、迷惑だったかな」

「いえ全く」

「なんとなく利吉くんに会いたくなってね、来ちゃった。」

「毎日でも構いませんよ」

「会話がズレてる気が…」

「大丈夫です」

 そっと腕を掴んで唇を寄せると土井先生は苦笑いして、それでもキスを甘受けしてくれる。
 と、そこで違和感に気付いた。先生とは違う香水の匂いが鼻につく。じとりと睨むと困ったように腕を引いたがそれを押さえるように腕を強く持った。細くて折れてしまいそうだ。

「誰かに、くっつきました?」

「あは。」

「先生」

「…生徒のスキンシップだよ」

 スキンシップ、ねえ。















 ひょいと軽く唇を合わせてから背中と膝の裏に腕を回し抱き上げた。そんなに驚かなくても取って食ったりしませんよ。冗談じゃない、と身をよじったのを押さえ付け噛み付くように、というか噛み付いた。軽々しく浴室に運び長い時間放置してすっかりぬるまった風呂の湯に先生を入れる。ああ愛しい。愛しすぎて言葉にならないと言うか、もう。
 ちゃぷりと波が立って何が起きたかわからない様子で目をぱちぱちさせる先生に被さるように湯船に入った。土井先生の服を捲り上げながら肌に吸い付く。赤くなる場所を増やしていってシャワーを出しすと上から降り注ぎ服が肌に張り付いて気持ち悪い。けどそれよりも。

 茶の髪がきらきらと光るのを見て私は手を差し込む。透き通った目が私を見つめてる。それだけで満たされた。今先生の視界には私しかいない。

「せんせ…」

「利吉くん?」

 首筋に舌を這わせて鎖骨を舐めた。先生の、味。

「…利吉くん、どうしたの」

「いえ、」

「ストレス?」

「かもしれません」

 いつの間にか先生は抗うことを止め私の髪に指を絡めていた。くるくると巻き付け、すっと指を離すことを繰り返す。こちらを見る目がとても優しかったから瞼に唇を寄せた。ばちりと視線が絡み合ってにたりと笑う合う。

「…ぐちゃぐちゃにしてあげます」

「…のぞむところだよ」






090522/一切の責任を負いかねます

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