小説 | ナノ

眠らぬ夜鷹の戯曲


跪いて地に口付けなさい

あたしの唇をお舐め

誰のものだか唄ってごらん

髪先から喰んでおくれ

月の如く光るなら

召しませ慕情

指す眼差しに交じる愛

夜明けを望めど鷹は眠らず

あたしの全てを騙りたまえ

蝕む甘さに愛を感じる


薔薇のように美しく
醜い彼女は恍惚の

(欲を貪り、俺を啜る)

貪る:むさぼる
啜る:すする
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