小説 | ナノ

嬌声に愛が疼く


濡れた瞳を飲み込めば

愛の遺骸に泣けるほど

辿る爪先、描く跡

穿つ身体の髪から先まで

嘯く君の声に泣く

吸い付き残す、欲望の色

睫毛触れれば愛しさつのる

絡めた指は嘘を繋いで

脱け殻の熱に浮かされた

そこに悲しい貴方がいない



乾く心に喘ぐのは

(愛あればこそ、息ができると知ってしまったからなのか)

嬌声:きょうせい、喘ぎ声
嘯く:うそぶく
睫毛触れる:バタフライキス
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -