小説 | ナノ

踏みつけないでアメジスト


雨夜に光る唇

君越しに見える景色

瞬くような恋と悪夢

降りしきる静雨の中に

僕を射る、その赤を

小夜時雨の君に堕ち

つきなみな愛を謳う夜

慎ましく響く嘘さえも

静寂の青に澄み渉る

白い涙が注ぐ朝に



零れ落つ、愛もなく

(また交わる声が酷く冷たい)

白い涙:光とともに降り注ぐそれ
小夜時雨:さよしぐれ、よるのあめ
アメジスト:一途な愛
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