雨の永訣
彼は前だけ見据えていた
綺麗な記憶に追い縋る
宣告の棺
弔文などとはほど遠い
手が触れる幸せを覚えていて
セントエルモの灯火
鈍色の血潮を捧げよう
哀しい背中が泣くとき
貴方の瞳が生きてゆくなら
犠牲ではなく道となるから
彼らの勇姿を讃えるな
(死は高潔なものなどではない)
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