「…それで、何でカマかけるようなことしたの?」


というか、カマをかけるかけない以前に、どうして柳くんが吸血鬼だと思ったのか。
ここ重要。

いつも一緒にいる幸村くんや真田くんは気づいてないみたいだったのに。


「何でって…そりゃあ、決まっとるじゃろ」

「決まってません」


そう言えば仁王くんが小さく笑った。
さっきから笑ってばっかだなこの人。


「だって、俺と同じじゃし」

「……は?」

「だから、俺も参謀と一緒ナリ」


言葉が、出ない。
目も閉じれない。
柳くんと一緒って、そりゃ同じ人間だし…でもこの話の流れ的には、つまりその…。


「…吸、血…鬼?」


仁王くんを指差す手が震えた。
怖いとかそういう感情じゃなくて、まだ他にも身近にいた!という驚愕の事実を認めたくなかったんだと思う。


しかしそれは、こくりと頷いた目の前のペテン師によって打ち砕かれるのであった。
私の平凡な日常はどこへ…。


「でな、こっからが本題」


ショックで呆然としている私を尻目に、仁王くんは話を続けた。


「あ、あぁ、条件ね…」


ようやく条件が聞ける。
そうやって安心したのも束の間だった。


「血、くれ」



馬鹿じゃないの
「うん、いいよ……なんて言うと思ったのか変態」
「えー、ケチー。減るモンじゃないじゃろ」
「明らかに減るよね」



20110325
 ̄ ̄ ̄ ̄
ギャグってどうやったら書けるんだろう。


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