※名前変換無し


目の前で動く手は、指が細長いのに大きい、男の人の手だった。


「手、大きいね」


そう言えば、普段閉じられているように見える柳の目が見開かれた。
そんなに驚かれるようなことだっただろうか。


「…いきなり、なんだ」

「いきなりはダメだった?」

「いや、そういうわけではないが」


困惑したように微笑む柳は綺麗だと思う。どんな表情をしても、柳は綺麗だ。


「ねぇ、触ってもいい?」

「…あぁ、いいぞ」


少しだけ驚いた様子の柳。でもすぐに手を差し出してきてくれるってことは、予測されてたのかな。

私は目の前に差し出された柳の手にそっと触れる。


「柳、綺麗な手してるね」


そう言って手を触る私に、柳がほんの少し頬を赤らめているのがわかった。
どんな柳も綺麗だと思ってたけど、照れてる柳は可愛いんだな。新発見。

柳の手も好きだけど、柳のことはもっと好きになった。




手フェチ

「…そんなに手が好きか?」
「うん、好き」
「…そうか。妬けるな」
「でも柳はもっと好き」
「……っ!?」




20100721
 ̄ ̄ ̄ ̄
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