寒さに震えた人ほど太陽の暖かさを感じるんだって教えてくれた人は誰だったっけ。
眩しい光がミーの視界めいっぱいに広がって、朝がきたことを教えてくれた。
しかし、今日はいつもと同じ朝という訳では無かった。
今朝はいつもの温もりが隣に無かったのだ。いつもならセンパイはミーが起きるまで抱きしめて離さないし、ミーが先に起きたときにはセンパイの寝顔を眺めては枕に顔を埋めているのに。
なんだか急に不安になってきて必死にセンパイの名前を呼び続けた。
「なにやってんだよ」
朝から可愛い事ばっか言ってると襲うぞ?なんてセンパイは笑いながらミーの前に現れた。
ミーはとっても不安だったのに。でもなんだか安心して触れたくなってセンパイに飛びついた。
「センパイ」
もうどこにも行かないでだなんて。なんてミーは自分勝手な考えなんだろう。そんなミーさえも包みこんだセンパイの手はやっぱり暖かかった。
君の腕の中でだけ幸せになれるのです