学校で見つけたアイツは他の奴とどこか違う雰囲気を持っていて、大人びている割りに中身は全然子供で…生意気だけども可愛い。そんな奴だった。だからこそ俺は興味を持ったし、惹かれていったのかもしれない。

「フラン、一緒に帰ろうぜ」
「他に友達いないんですかー」
「王子が好きなのはフランだけだぜ?」
「話しが噛み合ってませんー」

何回好きって言っても、付き合ってって頼んでも全部答えはNO。好きな奴でもいるの?って聞いてもいないって言うし…本格的にどうしたらいいのか困る。


いつも通り別れ道でじゃあまた明日。と言ってお互い違う方面へと歩き出した。

「センパイ、待って。」
「ん、どうかした?」
「………」
「フラン?」
「実はミー、明日引っ越すんですー。だから…今日でお別れですねー」

フランの言った言葉の意味が全然分かんなくなって頭の中が真っ白になった。

「は?何それ…なんで」
「家の事情でいろいろとー…」
「そっ、か」


「センパイ」

ミーの事、好きになってくれてありがとうございました。頑張ってくれて、ありがとうございました。ミーもセンパイの事大好きでした。

「やっと好きって聞けたのに過去形かよ」
「次はもっといい人に恋してくださいー」
「ししっ、そーする」
「でも、ミーを選ぶなんていい趣味してると思いますよー?」
「ばーか。自惚れんな」

「じゃあ、また…」
「おうっ」


夕焼け空だけが知っている
 (後ろを振り返らなかったのは)
 (涙を流していたからなんかじゃない)





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