いつも孤独だった。小十郎はいたけどそれは何処か違っていて、自分のことを大事にしてくれてるのはわかってたけどそれはあくまで「伊達」に生まれたから。だから自分はいつも独りだった。
「これからは私がいます」
だけどそれは一人の男により変わっていった。少しずつ、少しずつだけど自分の中の冷めていた部分が溶けていくような。いつしかそれが温もりに変わり孤独など感じなくなっていた。
「何故豊臣につく?死んだらそこで終りじゃ!」
「それでも、私の気概を世に示したいのです」
だがその幸せは永くは続かなかった。傍にいると言った男は乱世に散っていった。儂一人を残して。
「うそつき、」
奴の屍を見下ろし呟いてみたが返事なんてなくて。せっかく独りじゃなくなったのに、初めて愛というものに触れたのに…儂はまた独りになった。止まない雨はまるで泣けない儂の代わりに泣いてくれているようだった。
果てしなく続く
孤独から救ってくれたのは貴方なのに、また私を孤独へと突き落とすのがなんで貴方なの?