ロンリイ



彼は 虚 無 だった
透明というのではない
暗闇というのでもない
ただ、 何 も なかった


彼女は 存 在 だった
しかし誰というわけでもない
ただ単なる一人の存在
そこに確かに 在 る のだった


或る日 彼らは出会った
彼は彼女を呑み込みかけたが
彼女は彼の腕の中に在った
二人は暫くお互いを見つめ
やがて静かにすすり泣いた


二人はお互いの中で漸く確立したのだった



→箴言集
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