やっぱり駄目?
「んで?だから何って話だよ」
「キャアアアアゾロが喋ったあ!本物だー!キャー」
「痛い痛い、トモダチ痛いって!」
本物のゾロボイスと、本人を目の前にしてトモダチがついに壊れた。バシバシ肩叩かれ過ぎて肩が痛い。
てかさー、サンジ何で喋んないのぉ?
すると目の前のイケメンがいきなりぶっ倒れた。
「は!?え、サンジあんたいきなりどうしたのよ?」
ナミが心配そうに駆け寄る。
「サンジ!大丈夫か!?医者ぁぁぁぁあ」
「「「医者はオメェだよ!!」」」
「アハハハ!このコントが生で見れるとかやばい、もう死んでもいいわ、ね?ヒロイン」
「ちょっとサンジィ!大丈夫ぅ?」
「聞けよ。てかさりげにぶりっこモードかよ」
トモダチがさっきから何か言ってるけど、ヒロインには全く聞こえない。だって目の前にいる大好きな大好きなサンジが倒れちゃったんだもん。
ん?てかナニコレ。
血…………?
「血ィィィ!ギャアアアアアアア!!!無理無理ヒロインどうしても血だけは苦手なの!トモダチー!」
「ちょ、ちょっと落ち着いてよく見て。
それ、鼻血だから」
「………え?あ、本当だ。でも何で?」
いきなり世界一のイケメンがむくって起き上がった。
「失礼しました。こんな見たこともない美女二人を見て…俺とした事が、鼻血を…」
「生サンジボイスぅぅぅぅう」
「話聞いてやれよ」
トモダチのお決まり突っ込み。
「だって、だって!あーもう携帯あったら録音するのに。ていうかむしろムービー撮って永久保存だしっ」
ああ、最高に幸せ。
「お手を、ヒロインちゃん」
いつのまにかちゃっかり鼻血を拭き取ってたサンジが腰を抜かしたヒロインに手を差しのべてる。
ああ、夢に見たこの光景が現実に…。
「おーい」
「あ、いいの気にしないでウソップ。ヒロインがああなったらしばらく止まらないから」
「変な奴だな、あいつ」
「うんっだよねぇ、ゾロいつも困ってるのよ?トモダチ」
サンジにふぉーりんらぶしてる内に勝手に話し進んでるし。てか、だからトモダチ解りやすいって。
まあ、人のこと言えないけど(笑)
「で、元の世界に戻る方法は解っているのかしら?」
「そう、そこなの」
さすがロビン。一気に確信つかれちゃったよ。
「だから…これも何かの縁だしぃ、その方法が解るまで一緒に居たら駄目…かなぁ?」
語尾を上げながらチラッと上目使いでサンジを見た。
あーん、萌えで死ぬ。
萌えすぎて死ぬ。
「俺は大歓迎だぜ!こーんな可愛い子二人組がこの船の中に居るなんて料理がはかどってしょうがねえさ。なあ、ルフィ?」
「ああ!俺調度漫才師が欲しかったんだ」
「「ちげえよ!」」
いい加減この下りに慣れてきた。
「しょーがないわねえ。船長がそういうなら、私たちは従うしかないもの。それに…何か面白くなりそうだし?」
「ナミ!」
「まあ、俺様の部下に加えてやってもいいぜ」
「ウソップ!」
「ふふ、ちょっと騒がしくなりそうね」
「ロビン」
「み、皆がそういうなら!俺だって!」
「……チョッパー!」
「「やったあ!!」」
きゃあきゃあ言いながらトモダチと抱きついてたらやっぱりあの男が
「俺は認めねーよ」
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