べろんべろん




キッチンのドアを開けると、ウソップとチョッパーは床に大の字になって寝てて、ロビンとナミの姿は見えなかった。


「あれ?ナミとロビンは?」


近くでビールがばがば飲んでるゾロに話しかける。ていうか本当にお酒強いなー…全然酔っ払ってないよ。

「ん?ああ、あいつらなら眠いからって部屋に行ったぞ。それよりこいつ何とかしてくれ…」

「ん〜、ゾロぉえへへへへへ」


うっわぁ、超酔ってる。
トモダチはでろんでろんになりながらゾロに抱きついてた。


「えーと、トモダチお酒強い筈なんだけどなぁ。おかしいなぁ…」

「こいつ、やめろって言うのに酒そのまま割んないでストレートで飲みやがった。しかも何杯も」

「あぁ…それでかぁ…」


まぁテンション上がるよね。解るよ、トモダチの気持ちは痛いほど。ていうかゾロも本気で嫌だったら、性格的に振り落としてでも蹴ってでも離れるだろうし、もしかしたら何だかんだ満更でもないのかも…?

何か可愛いから相変わらずふにゃふにゃしてるトモダチの頭を撫でてみた。


「えへへへへ。ヒロイン〜ん〜…、ちゅう〜

「はいはい」


トモダチは、こう見えていっつもヒロインの面倒も見てくれるし、突っ込みも入れてくれるし、基本的にはヒロインと一緒でアホなんだけど、意外としっかりしてるんだよね。

だからたまにこういう風になったら凄い可愛いんだ。


「本当に仲良いんだね。ヒロインちゃんとトモダチさんは」


いつの間にかサンジが隣に来ていた。どうやらルフィには料理作り終わったみたいで、物凄い勢いでルフィが美味しそうな料理達にがっついてる。


「うん、小学校からの腐れ縁なの」

「ねー?だからぁぁ…ヒロインを泣かせたりしたらぁ〜っ…ヒック、許しゃにゃいから、ねぇ〜サンジィ!ヒック」

「ちょっと、トモダチとりあえず酔いすぎ(笑)」

「はは、こんな素敵なレディーを傷つけたりしませんよ、トモダチさん」

「それならぁ…よし!頼んだぞぉ!」

何故か敬礼のポーズをするトモダチ。何か痛いからやめてほしい。ていうかサンジもノリで返すなよ!

「も…無理ぃ。ふにゃー…」

バタン

「やっと寝たかこいつは」


ついにトモダチがダウンした。いつの間にかルフィも床で寝てるし、もうちょっとサンジと居たかったけど、今日はトモダチともう寝るかぁー…。


「ごめんね!ゾロ、サンジ君。もううちら寝るから。今日は本当にありがとおやすみ」

「あ、そいつ運べんのか?」

「引きずっていくから大丈夫(笑)」

「やめとけ。俺が運んでやるよ」

「……え!!?」


どういう風のふきまわしかゾロが寝てるトモダチを担いで運んでくれた。

こりゃまじで脈有りかもよ、トモダチ。
羨ましいなー…
本当にちゃっかりしてんだから!


「ヒロインも頑張ろ…」

また明日の事を楽しみにして、今日はサンジとの妄想をしながらトモダチの隣で寝た。




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