水瓶座+眼鏡=御主人様



※デジェカルって声優的にきちくめがねだよね!という話から派生したただの自己満話です

えすえむ話なので耐性の無い方は要注意!










「嫌だ嫌だと言いながらコレは何だ、カルディア?」

「や、め…っ」

「随分と余裕の無い顔だな。普段からそれくらい大人しければ、お前との任務ももう少し楽になるというのに」


やれやれと言いたげな口振りで溜め息を吐いたその顔は確かに嗤っていて、敵をいたぶっている最中の自身よりも遙かに残忍で挑発的で楽しそうに此方を見下げている。

聖闘士随一の智を持ち、普段の穏やかな声色と献身的な態度。黄金の中でも各所から頼りにされている、そんな水瓶座のデジェル様にこんな一面があるなんてことを知っているのは、嬉しくも悲しくも自分だけだ。

仮に誰かに話した所で、日頃の行いが違いすぎる。恐らく誰一人として信じてはくれないだろう。

そんなことを頭の片隅でぼんやりと考えていたら、視線を逸らされたのが面白くなかったのか、顎を掴んで無理やりデジェルの方を向かされた。

後ろ手に縛られたままじゃ抵抗もできやしない。


「…っは、だったら他のヤツと行けばイイじゃねぇか!」

「ほう、まだそんな口を利ける余裕があったとはな」

「…! ぅ、あ…ッ、」


嬉しそうに笑ったかと思うと、顎を押さえていた手が離れた。と、同時に頭をベッドに押し付けられる。

柔らかなスプリングベッドとはいえ、顔面から落ちれば当然痛い。

反論するより早く、ずるりと引き抜かれた球体は微弱な振動を繰り返していて、自身が内壁を傷付けないよう分泌した体液でてらてらと光っている。

スイッチを切ったかと思えば、その熱を帯びたプラスチックの表面をデジェルの舌がなぞった。

その紅さに視点を奪われれば、射抜くような、煽るような瞳で心臓を掴まれる。

――ぞくり、と、背筋が粟立つ感覚。

逆らってはいけないのだと、直感的に判った。否、逆らうより受け入れた方が正解なのだ、と。


「どうした、物欲しそうな顔をして」

「そんな顔してねぇよ…ッ!」

「此処に欲しいのだろう?」


玩具を子供のようにベッド下へ棄てたかと思えば、空になったその場所に指を埋めながら背中に痕を残していく。

小さな鋭い痛みが転々と移動するのに応えるように、自分の意志とは別の所で肩が跳ねる。

それと同時に人差し指と中指で広げるように混ぜられた後孔が、奥へと誘うように指に絡み付く。

意図しているわけじゃないのに、身体は正直に熱を求めてしまう。


「さて、良い案配になってきたな」

「待て、まだ無理だ! そんなの入るわけない…!」


頭を突っ伏して腰だけが持ち上がった状態から、仰向けに転がされた。

屈辱的な体勢からは抜け出せたものの、視界に入ってきたのは、趣味の悪い蛍光ピンクの男性器を模した玩具。

今まで散々中を掻き回していた指が抜かれたということは、だ。そのグロテスクな玩具を挿れるつもりに違いない。

いくら解されたとはいえ、デジェルの指と『ソレ』では大きさが違いすぎる。


「デジェル…ほんとに、無理だって…」

「そうか」


入口に当てがわれたまま、円を描くようにゆっくりと先端が侵入を試みる。

さすがに逃げ腰になるものの、デジェルの手が肩を掴んで身動きは取れない。

突然のキスに舌を吸われて、咬まれて、絆されて、まるで愛撫のように遊ばれた。

息が切れる直前に離れては、また重なる。頭が酸欠を訴えて目尻に涙が浮かぶのが分かった。


「…――あぁああッ!!」

「……ほら、入った」


デジェルがそこに口付けたのと同時に、内臓を押し上げるような圧迫感。

涙を掬う瞬間、刹那的に許した緊張の合間。そこへ捻り込まれた、冷たい無機物。

にこり、と無邪気な子供のような笑顔を向けられる。

嘘だ、邪気と悪意の塊のくせに。

犬のように短い息を繰り返して心拍を落ち着かせれば、愛おしげに髪に指を絡ませて、口付け。

その動作だけ見れば、かのガニュメデスにも勝てるであろう美しさを備えているというのに、中身はカノン島の鬼も真っ青な鬼畜っぷりだ。

――しかしその鬼畜に心底入れ込んで、心も躯も捕らわれて満足している自分は、何だ?


「っは、あ、あぁああ!!」

「何を考えていた、カルディア?」


突き刺された凶器のスイッチがカチリと音を立て、オンに切り替わった。

そのまま抽送を繰り返し、快い場所にぐりぐりと押し付けられ、ひっきりなしに嬌声が上がる。

頭の中が真っ白になっていく感覚が波のように襲っては、寸前で引き抜かれ『お預け』される。

――デジェルの一番好きなこと。

縋り付いて懇願してイかせて欲しいとねだるまで決して止めてくれないくせに、すぐに根を上げれば機嫌を損ねてそこでお終いにされる。

普通なら気が狂いそうなその行為に快楽さえ見出している自分は、もう後戻りできない程に、溺れてしまっているに違いない。


「っ! デジェ、ル! や、め、あ…っ、そ…こはぁ、あ、ああッ!」

「あぁ、嫌か? やめて欲しいと言うならそうするが」

「ち、が…っ!」

「違うなら構わないな」

「…デジェル、 やだ…っ、きもち、よくて…あたまおかしく、なる…!」


ほんの申し訳程度に残った理性も手放してしまいたくなるような快感。

ギリギリの所で留められて、あと一歩届かない絶頂に生理的な涙が零れた。




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