星が流れる日。
近いのに、遠いのは
心が此処にないからだ。
勝呂と喧嘩した
演習の最中、またムチャをした。
炎を垂れ流してしまったこともそうだけど、ムチャした挙げ句怪我までして
雪男に怒られるより先に、勝呂の拳が飛んできた。
「なーんや、浮かん顔して」
みんなと離れて、ふてくされて
俺が悪いなんて知ってるし
「坊に殴られたんまだ、気にしてはんの?」
「そんなん、じゃ…ねぇ」
「あちゃー…めっちゃ気にしてはんねやんか(笑)」
志摩が、隣に座って同じ様に体育座りをする。
「俺が悪ぃのは、分かってんだ……でも、俺バカだから、考えるより先に体が動いちまって……」
「なぁ、奥村くん。」
「あ?」
「なんで坊はあないに怒らはったんやと思う?」
「え…………俺がチームワーク乱したからだろ…?」
「ちゃうんやなー(笑)」
へらへら笑ってる志摩になんかイラッとする。
「男ってなー大事な人は自分で守りたいもんなんえ。けど、坊は奥村くんに守られてばっかりやからなぁ…」
「えっ、」
「あっちで坊もふててんねや。なぁ、奥村くんから仲直りしたってくれん?」
『坊は小難しいさかい、謝るまでに時間かかるんよ(笑)』
気が付いたら走り出してた。
多分、俺今最速ってくらいすげぇスピードで走って
俺とテントを挟んでまったく反対側で座りこむ勝呂の後ろ姿を発見。
走ってきた勢いのまんま、背中に飛びつく
「勝呂!!!!!!!」
「うぉっ…!!」
そのまま腕を前に回して、抱き付く
「な、なんや!!お前、いきなりっ」
「ごめん」
「はぁ?」
「ムチャしてごめん」
「……別に、怒っとらんし」
「うん」
「お前が、ムチャばっかりしよるから俺の心臓なんぼあっても足らんわ」
「…うん」
「……奥村、」
背中に張り付いてた腕がぐんっと引っ張られて体勢が崩れる。
地面を背中に感じたら、目の前に薄闇の空と勝呂が広がった
明星が眩しくて目を細めたら、唇に柔らかい温もりが降ってきた。
驚いて、目を強く瞑った。
ゆっくり唇が離れていくのにつられて、薄く目を開けたら、勝呂の向こうに流れる星が見えた。
「あ!!!!!」
「なんやっ!?」
「流れ星!!!」
「はぁ?」
勝呂の下から抜け出して、空を見上げる。
「はぁ、お前、ムードとかないんか……」
「なぁなぁ、もっかい流れねーかな」
「人の話聞いてへんし……なんや、願い事でもするんか」
「へっへー」
空に星が流れたら一番に言いたい。
「「あ」」
「竜士とずっと一緒にいれますように!!!」
「っ!!!///おまっ、」
真っ赤な顔した勝呂にきつく抱き締められて、にやけてしまう顔を抑えられなかった。
心は近くて遠い
いつか、崩れてしまうかもしれない。
それでも、前に進むしかない
それしか道はないのだから。
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坊の名前の漢字ってこれで合ってた?←ヲイ
すみませんwww
勝燐だと廉造はおかんポジション
青臭さを目指したらどうしてもこうなった……ちょっと砂糖吐いてくる←
[目次]