正直に言います。
僕はハルカが好きです。
大好きです。
任務の無い日は毎朝一緒に食堂に行って、その後訓練をして、お昼も一緒に食べます。
いつも一緒に居るハルカが大好きです。
それでもまだ、この思いは伝えられていません。



「アレンくーん!ハルカくーん!」



とても可愛らしいハルカと食堂で昼食を取り終え、出て行こうとしたとき、リナリーが大きな袋を持って走ってきた。
凄く急いだようで、あのリナリーの息が切れていた。
ハルカはとりあえずリナリーを落ち着かせていた。
(ハルカは紳士のようだと、いつも思う)


「どうしたのリナリー」
「綺麗な髪がぐちゃぐちゃだよ?」
「あ、ありがとうハルカくん」


それで?とハルカが聞いたらリナリーは袋の中を漁って、綺麗に包装された小さな箱を僕たちに渡した。
僕はいまいちなんのことか分からなかったが、ハルカはあぁ、と声を漏らしていた。


「バレンタインだね?」
「そう!アレンくんとハルカくんの為にお酒は抜いて作ってみたの!」


それじゃぁ他の人にも配ってくるねとリナリーはジェリーさんにも渡して食堂から出て行った。
リナリーって本当可愛いよね。あ、コムイには今言ったこと秘密だよ?
とハルカはリナリーが去って行った方向を見て、笑いながら言った。
(僕はハルカのが可愛いと思う)


「なーアレン…」
「何ですか?」
「え、えっとね?」


ハルカは手に持っているリナリーから貰った箱をじっと見て顔を赤くしながら聞いてきた。
何ですか?と僕はもう一度聞く。
するとハルカは顔を上げて僕の目を見てからまた視線を箱に戻した。


「ラ、ラビってこういうのいっぱい貰ってるのかな」


・・・あぁ、この子はラビが好きなんだ。僕じゃない。
ラビもハルカのことを何度も相談しに来てた。
僕はハルカのことを毎日思っているのに、ハルカはラビのことを思って生きているんだ。

くやしいくやしいくやしい。
(ラビなんかに渡したくな、い)
僕の中でAKUMAが目覚めた気がした。


「ラビは顔だけはいいですからね。沢山もらってるんじゃないですか?」


僕は沢山貰うよりも、ハルカからの一つがあれば死ぬほど喜びますけど、とハルカの頬にキスしてから言った。



「(ラビなんかにハルカはあげませんよ)」





(ぜったい、振り向かせてみせる)
好きになって?





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