さっきから黙々とお酒を飲み続けているジン。その光景自体はいつもと変わらないけれど、お酒が少しハイペースで、なんとなく機嫌が悪いんだろうなと放っておいて、私はパソコンで好きなブランドの新作チェックをしていた。このワンピース可愛いなー。リビングにはパソコンのクリック音とたまにコップにお酒を注ぐ音のみ。沈黙が嫌になったわけではないが、なんとなく気になった質問をしてみた。

「ジンってどんな服装の女の人が好みなの?」

私はジンに背を向けているからどんな表情をしているかわからないけど、特にないが派手なのは嫌いだなと返ってきた。反応に期待を求めていなかった私は返答があったこと自体に驚くが、素直に驚いてしまうと余計機嫌を損ねてしまいそうなので、それを隠して会話を続けた。

「派手なのって原色とか、いわゆる奇抜なファッションってこと?」
「ああ」

振り向くと1本目のウイスキーのビンはもう空だ。
そういえば、バーボンもライもよく飲むよなぁ。
3人ともお酒強すぎる。まぁ、でも酔いつぶれても、こんな大の大人介抱出来る自信はないからありがたいんだけど。

「またベル姉と買い物行きたいな」

あんな女と小さくジンの独り言が聞こえた。ベル姉はセンスがとてもいいから一緒に買い物するのはとても楽しい。最近会えてないから久しぶりに会いたいな。今度会った時、教えてくれないだろうけれど、連絡先を聞いてみようとか考えているとジンに話しかけれた。

「うい。ライとバーボンから何か言われたか?」
「何って。何を?」

保護の話の事を言われたのかと内心、心臓が跳ねたが、その事とは絶対違うだろうし、ましてやそうだとしても言えない。普段物事はハッキリというジンだからこう曖昧な事を聞いてくるのには、違和感があった。

「何をって......。まぁ、いい」

かなりハイペースで、2本目を半分空けたジンは立ち上がり寝ると言って、リビングを出て行った。



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