先生の家に呼ばれて、大きいホワイトボードの前に座らされた。今から授業が始まるかの様な雰囲気に少し億劫になってしまう。

「何ですか? これ?」
「何って、見ればわかるだろ。授業だ」
「先生って授業するの?」
「あの学校、養護教諭は年1で2年相手に性教育の授業をしてる。ういも去年受けてるハズだが」
「……とてもわかりやすかったの覚えてますです、はい」
「サボってたな。まぁ、聞いてたら援交なんかしねぇか」
「聞いててもしてると思いますけど」

授業の意味ねぇな、とボヤきながらもホワイトボードに貼り付ける授業教材を近くの机に準備をしていく先生。でも、何で私が先生の家でその授業を受けなければいけないんだろうか。

「先生、私は何をすればいいんでしょう?」
「ういには授業聞いてわかりづらいとことか聞こうと思ってな」

つまりはリハに付き合わされるという事か。準備が完了したのか始めるぞと言われ、何となく体育座りをして授業が始まった。

--------1時間ほど経ったのだろうか。授業は終了した。

「どうだ?」
「良かったと思いますけど。わかりにくいとこもなかったです」
「なら、いいか。授業受けてみた感想は?」
「じぶんをたいせつにしようとおもいました」
「綺麗に棒読みじゃねーか」

持っていたファイルで頭を小突かれてしまった。痛い痛い。苦笑いの先生は片付けを始めたので、手伝おうと立ち上がった。

「現実、響いてくれるくれないは半々だけどな」

そう寂しそうに呟いた先生に少しは反省しようと思ったり。



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