*付き合ったあとの話

仕事が珍しく早く終わり、晋助に家に居るか確認すると家に居るから来いとの事でお酒を片手に遊びに行った。相も変わらず大きいマンションのエレベーターに乗り込み最上階へのボタンを押す。する事も無く階数が上がっていく電光板を見上げる。結構着くのに時間がかかるんだよなぁ。ようやく到着してインターホンを押すと晋助が迎えてくれた。

「お疲れ様、いらっしゃい」
「お邪魔します。お酒買ってきたよ」
「おお、ありがと」

実は高校生の時に出会ってから思ってた事がある。リビングに入って机に灰皿、煙草、ライター。

「やっぱり晋助って喫煙者だよね? 高校生の時に来た時も微かに煙草の匂いするなって思ってたけど隠してるというか気使ってた?」
「ほら、元が養護教諭だったろ。保健室が煙草臭かったらヤバいしな」
「ああ、納得」

買ってきたお酒を冷蔵庫に入れて、煙草を吸っている晋助の前に座ると煙がこちらに向かないように配慮してくれて、ほんとこういうとこがモテるんだろうなぁ。

「ういは煙草気になんないか?」
「平気だよ。だからそんな消臭気にしなくても……」
「昔からの癖で抜けないんだよ」
「いい事だけどね」

それにしても、晋助タバコ似合うなぁ。何だかんだ顔はいいし今のビジネスホテルのオーナーより養護教諭よりホストの方が外見的には似合っているのかもしれない。

「何、ニヤニヤしてんだよ」
「いや何もないよ」
「その顔気になるわ」
「あれ? もう吸わないの」
「未来の奥さんの体害してもな」
「何それ。プロボーズ?」
「ちゃんとしたのは今度な」

きっと晋助には一生適わないなぁと素直にそんな事を思った。



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