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 遊城十代による恋愛事情



※ただの十代がヨハンのストーカー
※会話文のみ


「あ、ヨハン!」
「げっ…」
「逃げるなよ!あっ、分かった!そんなに俺と鬼ごっこしたかったんだな?もー、可愛い奴め!」
「お前の頭は残念すぎるな本当に!」
「なに言ってるんだよ。俺の頭の中はいつだってヨハンでいっぱいだぜ?」
「それが残念なんだよ!!」
「待てよー!」



「逃げ切った…」
「と、思ってるのが甘いなヨハン!」
「うえ!?」
「つっかまえたー!」
「やめろ十代いい抱きつくなああ!」
「好きなくせに!本当にヨハンは照れ屋さんだよなー」
「違う!授業に遅れるから離せっ」
「俺より授業なのか!?」
「当たり前だろ!」
「嫌だ離さないぜー。ヨハンの匂いだあーすーはー」
「嗅ぐな気持ち悪い!」
「キスさせてくれたら離す」
「殴っていいか?」
「好きだぜ」
「俺は嫌いだ。鬱陶しい」
「え?俺も?やっべー、俺とヨハンって両思いだったんだな」
「まじ頭にバーストストリームされちまえ」



「ヨハン!昼休みだぜ!」
「へー、あ、俺は先に食ったから」
「嘘つけ!今昼休みになったばかりだぜ!」
「ひとりで食って来いよ」
「俺をぼっちにするのか!?」
「そーですー」
「ひでえ!いいし!隣で食べる」
「じゃあ俺はトイレ行ってくる」
「はっ、まさか、……やめろよヨハン。まだ付き合ったばかりで早いって…あ、コンドーム、つけなくて…いいからな?」
「なに想像してんだ馬鹿」



「帰ろうぜヨハン!」
「ひとりで帰れ…疲れた…」
「なんだよー。俺と居るのに疲れるのかー?癒されるだろ?」
「疲れるに決まってるだろ!!」
「何でだよ!?」
「自分に聞け!」



「朝がやって来たぜ!」
「朝から本当に煩いな…てか、いつの間にか俺の家知ってるんだよ十代」
「この間尾行したから?」
「もういい…朝からの運動は疲れる」
「ヨハン、俺、激しいのが好きなんだ」
「聞いてねぇよ」



「もうそろそろテストっすね」
「そうだな」
「勉強した?」
「そうだな」
「相当疲れてるっすね…」
「朝からずぅううっと、十代に追いかけられる俺にもなってみろよ…。もう海馬さん、十代を退学にさせてくれ」
「その目の隈をみれば、夜中も大変だっんすね。凄いことになってるす」
「もう嫌だ…」
「そういや、今日のアニキも目の下に凄い隈できてたっす」
「どうせ何かしてたんだろ…」
「いや、勉強してたっぽいすよ」
「勉強?テストだからか?いや、無いだろ」
「なんでも、ヨハンくんと一緒に居る為に、テストで追試くらったりして、留年するのは嫌だからって」
「………」



「そういや、今日は朝以降、あんまり十代に追いかけられなかったな」
「ヨハン大好きー!」
「て言った傍から抱きつくな!」
「なんだよー!押して駄目なら引いてみろ、だろお?寂しかった?寂しかったよな!」
「スッキリした一日だった」
「……」
「それより十代、目の隈酷いな」
「……!」だっ
「え、なぜ逃げた」
「ヨハンくん。恋する子にそれはないっす」
「アイツは女か」



「万丈目万丈目万丈目えええええ!!」
「うるさい!あと、さんだ!」
「ヨハンの奴があ!隈っ、隈が酷いってうわああああああん!!」
「やかましい!隈ごときで!」
「もうこの顔で会えない…会えない会いたいいいいいヨハアアアアアアア」

「誰かヨハンを連れて来いいいい!」
(可哀想だな万丈目…)



「泣いたらもっと凄い事になったな十代」
「二十代の馬鹿!」
「ここで放置して先帰るぞ」
「すいませんでしたぁあ!」
「ったく。なんで俺が馬鹿弟を背中にせおって帰らなくちゃならないんだよ…」
「兄ちゃん」
「なんだ?」
「ヨハンは誰が好きなのかな」
「知らねーよ、どっかの誰かさんとかじゃないのかー」
「兄ちゃんの淫乱」
どっ、
「そのままゴミ収集車に乗せられて捨てられて来い。じゃあな」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさああああああああい!!」



「で、十代。なんで俺に抱きついてるんだ」
「顔見られたくないから」
「なら離れたっていいだろ」
「ヨハンの匂いかげない!」
「本当に捨てられて来いよ!」
「いやだああっ」



「アニキ、本当に顔酷いことに…」
「兄ちゃんのせいだ…あの淫乱鬼畜め…」
「さっきヨハンくん、女子に告白されてたっすね」
「…ああ」
(あれ、いつもなら「俺のヨハンだ!」とか叫ぶのに)
「……もう良いっかな」
「え?」
「俺、ヨハンを諦める」
「ええええ!?な、どうしたんすか!?今日は嵐っすか!洗濯物取り込むように連絡しないと!!」
「だけどなあ、早く彼女作っちまえば良いのに。そしたらすぐに諦めるのに」
「アニキ…」



「まだ教室に居たのか十代…」
「おう!待ってた!」
「早く帰れって」
「話終わったら帰る」
「話?」
「おう、えっとなー」
「……」
「幸せになれよ!」
「は?」
「んじゃあな、ヨハン」
「ちょ、十代!」
(幸せって?)


何気に続いてしまった…




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