小説 | ナノ


 三秒前のラブコール



ご飯を食べてても、お風呂に入ってても、大好きなカードをいじってる時でも。目線はいつだって携帯にだ。なぜに、ってシャークからの電話待ちだからだ。
新しく買って貰った携帯を手にシャークとアドレス交換して「今日電話しろよ!」と叫んだのが発端。シャークは眉を寄せて「んなのするか」て言ってたけど、どうだろ。してくれるかな。鉄男と小鳥が言うにはツンデレ?らしいから来ないかも。

「シャークのばーか」
「遊馬。そろそろ寝ないと」
「わかってる!あと五分だけ!」

五分経っても来なかったら良いや。明日にでも怒ってやるし…あ、でも、なんか電話したくなかったのかも…て悲しくはなるけど。シャークて、オレのこと…本当に好きなのかなー。

「んー」
「…五分経ったぞ」
「あー分かった!寝る!」

アストラルに急かされて、オレは携帯を枕元に置いた。いいし、別にシャークからの電話なんてこれっぽっちも期待してないし。あーもう寝る。寝よう、明日になったらシャークに嫌み言ってやるんだからな。

(……おやすみ、シャーク)

て、直接言いたかったけど。
うとうとし出して、夢の中にダイブしようとしたときだ。
ぷるるるる。
寝る


三秒前のラブコール
(悪い、起こしたか?)
(おっせぇよ!ばーかバーカ!)




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -