先生の目の前で
「燐!」
「おわっ、いきなり飛びつくとあぶねぇだろ!」
「でもそういいいながら燐受け止めてくれるもん。」
呼ばれて後ろを振り向いたらなまえがちょうど飛びついてきた。
いつもいきなり飛びついてくるから最初は一緒に倒れそうになったりもしたけれど今ではもうずいぶんなれて受け止めれるようになった。
なまえは人前とか気にせず抱きついたり、頬にキスしたりしてくる。
周りの奴に見せ付けられていいけど少しドキドキしたりする。
それよりもなまえから抱きついてくれるということがとてもうれしかったりするのは秘密だ。
と、
「おい奥村ぁー。」
先生の少し意地悪そうな声が後ろから俺を呼んだ。
俺はなまえを話して後ろを振り返る。
先生はニヤニヤしながら「今日はお前が教室の鍵閉めとけ」と俺に鍵を渡した。
「え!?なんで俺が!?」
「独身の俺に彼女の存在見せ付けるからだ。」
「いや、見せ付けたわけじゃ・・・」
「じゃ、頼んだからなー。」
先生はそういって去っていった。
恨めしそうに先生の後姿を睨む俺。
「ねぇ、燐。」
と、そんなとき名前を呼ばれたのでなまえのほうを見れば。
なまえは何かを考え付いたような表情をしてた。
なにか嫌な予感がした。
こういうときのなまえは意外と大胆なことをするものだ。
「な、なんだ?」
恐る恐る聞いてみれば。
「先生に、見せつけよっか。」
そういって。
「せーんせー!!!」
まだ後姿もそう遠くない先生をよんで、
俺のネクタイを引っ張って、ちゅ、と俺にキスをした。
先生の目の前で
俺の嫌な予感は当たった。
(なっ!!お前ら教師の前でなんちゅうことを!!)
(え?なんですか、それー?)
(明日、お前らには罰としてトイレ掃除だ!!)
((えーー!!))