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放課後の教室で 02




「ごめん竜士!遅れた!」


「・・・なまえ、またこけたやろ。」


教室に入って竜士の隣に座れば、「遅い。」といわれる前にそういわれた。


「えぇっ、なんでわかったの竜士!」


そこまで私を見ててくれてるの!?という思いをこめて聞いてみれば「ちゃう。」と即答された。


「鼻、赤くなってるで。」


「あ、さっき鼻ぶつけたんだった!」


あははと笑えばため息が竜士から漏れる。


「鼻赤くなってるのもかいらしいけど、気ぃ付けや。」


「気をつける、ありがとう。」


「・・・なんや心配や。」


「えぇ〜〜!?」


今気をつけるっていったばっかりなのにーーー!!


そういって膨れれば竜士は私に向かって笑いかけた。

ちょっぴりドキッとした。

それで膨れるのをいつの間にかやめていたら。


いつの間にか竜士が"男"の顔になってた。


いつもの竜士の顔もすきだけど。

この真剣そうな顔もすき。


竜士は私のほっぺに手を添えて(キスする前の、竜士の癖)。

私はそっと目をとじた。

唇にしてほしいな、とか思ってたら。

ちゅ、と唇が触れたのは。


「ふぇ?」


鼻だった。


唇はすぐに離れて(竜士の唇、大好きなのに)。

驚いて目を開けば。


「唇にしてほしかったか?」


なんて意地悪に聞いてきた。

いつもは恥ずかしくて答えられないけどなんだか仕返ししてやりたくなって。


「バカ。」


そういって椅子を竜士と近づけて竜士の右肩におでこを乗せて背中に抱きつく。

そして、


「唇が、よかった。」


と竜士の耳に向けてそっと言ってみた。


「っ・・・!!」


思いのほか竜士にはコウカテキメンだったらしい。


竜士は私の肩をつかんで引っ付いた体勢から離すと左腕を私の背中に回して私を引っ付かせて、それから右手で私の後頭部を押さえて唇にキスした。


驚いたときでも私の目は自然と瞑ってしまった。


ちゅ、ちゅ、って啄ばむみたいに唇で下唇を吸われたり、角度を変えてちゅってしてくれた。

私は竜士のシャツをつかんでもっともっとってつかむ力を強くした。

しばらくしたらすこし苦しくなってくるから薄く唇を私は開けて息を吐く。


「りゅうじ・・・」


その息を吐いたときにちょうど一度唇が離れたので目を開いて至近距離で竜士を見上げた。

私の頬はほんのり上気していることだろう。

ちょっと息が苦しいけどもっとしてほしくて。


「もっと・・・お願い。」


恥ずかしくていつもはいえないのに。

今日はなんだか違った。

この教室でって言うドキドキするようなシチュエーションだからかもしれない。

私はそっと自分から竜士に触れるだけの口付けを送ってみるのだった。








情熱的なカップル一組。



(坊!もうそろそろ塾はじまり・・・)


(わわ!!!)


(志摩!)


(な、なんやお邪魔やった見たいですねぇ。)


(あとでしばいたる・・・!!!)


(ひぃ!!)









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