02
実際、レイラは盛り上がった地面の坂を転がり落ちた。
ただ、神田にかばわれながら。
ロ「きゃはははは!、あっはははは!」
ごろごろ、大きめの石が盛り上がった地面の表面にあった。
「っっっ・・・・!!」
レイラは、確かにかばわれているとわかってはいたけれど、何もなす事ができないまま。
神「くっ・・・!!」
神田の悲痛な声を聞いていた。
神田と叫びたくてもがくがくとゆれて呼吸もままならないので呼ぶことすらできない。
神田は今ごつごつとした大き目の石に、背中も、腕も足も傷つきながらそれでも必死でレイラを抱きしめかばい続けた。
しばらく、転がり落ちただろうか。
レイラが無意識のうちに目をつぶっていたのに気づいたのは転がる感覚とがくがくとゆれる感覚が収まったことで目を開いたからだ。
目を開くと神田が苦しそうに顔をゆがめていた。
「神田、神田っ!」
神「う゛・・・」
揺さぶるとうなる神田。
レイラは泣きそうな表情でかばってくれた神田を見つめた。
ロ「きゃはは!いい気味ぃ。」
嘲るような声にレイラは唇をかみ締めた。
レイラは必死で特技から回復魔法は無いのかとさがす。
しかし、いくら回復魔法を探しても回復系の魔法だけは決してなかった。
ラ「大丈夫さ!?」
そこへ坂を下りてきたラビが到着した。
ラビは神田を起き上がらせ支えながらたたせた。
そして三人はロードをにらみつけた。
ロ「じゃあね、お姉さん。」
ロードはくすくすと笑いながらどこから出したのかわからないドアをくぐって消えた・・・