「兄さん、ここで寝ないで」
「んー‥‥‥うん」
「うんじゃないでしょ。試験で疲れたのは分かるけど玄関でなんて風邪引くよ」
「ん。‥わかっ‥‥‥る」
「‥‥はぁ、しかたないなぁ」
「すー、‥」
「兄さん‥にーさん」
「んん‥おき、る‥ん」
「うん。‥はやくベッド行こう?」
「ん‥?」
「聞こえてる?運んであげるからこっちにおいで」
「ん‥、ん‥だっこぉ?」
「そう抱っこ」
「‥ふにゃ‥。うん‥して?」
「はい。いい子‥。っしょ」
「‥む‥にゃ」
「とりあえず制服脱がせるから首離して?」
「ん‥、ん」
「兄さん‥はなして?」
「ゆき‥ゆ?」
「服脱ごう?シワなっちゃう」
「ん゛ー‥いい」
「よくなーい。はい腕」
「ん‥はい」
「今日は全部家事おやすみにしよう?」
「ん‥うん?‥なに?」
「気にしないで。‥足曲げて」
「んー‥ゆきお」
「なに?」
「ゆき‥、ゆーきお」
「‥もう、どうしたの?眠いんでしょ?寝ていいよ」
「‥ゆ、‥‥‥すー」
「‥‥寝ちゃった?」
「すー‥、すー‥」
「限界だったもんね。塾も修行も学校も」
「‥ん、‥すー」
「ふふ、手は離してくれないんですか兄さん?」
「すー‥、すぴ」
「僕もまだ制服なんだけどなぁ」
「‥むにゃ‥、んご」
「‥後からくしゃくしゃじゃねーかって怒らないでよ?」
「‥すぅ、‥すー」
「もう‥ちゅっ。敵わないなぁ‥」
「ん‥」
「よいしょ」
「ゆき‥おー、」
「なに、兄さん?‥無意識?」
「へへ‥、すー‥」
「はぁ‥ずるいなぁ」
(うちの兄は)