小児科医と研修生サンプル
「は…?」

「奥村君だよ奥村君!」

「あ…ああ」

「研修の時の歓迎会で彼を送り届けたの君だとお聞きしましたが?」

「まぁ」

「いやぁ〜あれは本当に大変だったらしいじゃないですか!」

「誰から聞いたんですか?」

「看護師の皆さんですが?」

「…特に誰にも話してないのに恐ろしいですね女性の情報網は」

「ということで奥村君になにかあったら先生よろしくお願いします!」

「ちょ…院長先生」

「私は新人の女の子にお酌して貰ってきますので☆」

「ああそうですか…」

「奥村君は」

「結構です」

「はいは〜い」

「もう酔ってるんじゃないだろうなあの親父…ん?」

「奥村君久しぶり〜」

「あ、…お久しぶりです皆さん…」

「あんまり変わってなくて安心したよ」

「そスか?」

「あれからしばらく小児科病棟の子たち寂しそうにしてたんだよ〜」

「あ、まじ…本当ですか?」

「あははっ、敬語の感じ懐かしい〜相変わらずかわいいね」

「は?いえ、かわいいとかないんで!」

「ほんっとかわいい〜。照れてる。えいっ」

「わ〜、やめて下さいっ」

「よ〜し、就職祝いにお姉さんが好きなもの食べさせてあげる」

「あ…ありがとうございます」

「あ、ずるーい!私も!」

「え、あ…はい」

「奥村君私も私も!」

「あ、ああ…ありがとうございま」

「こらこらお嬢様方」

「「「奥村先生!」」」

「奥村君、困ってるよ?」

「えー?えへ」

「えへへ、一種の愛情表現です〜」

「そうそう」

「へぇ。愛されてるね奥村君」

「えっ」

「もちろんです〜」

「妬けちゃうな」

「〜〜…!もう皆さんからかわないで下さい!」

「あはは、怒った」

「かわいいな〜」

「いい子いい子」

「かわいいもいい子もいりません!」

「ふふ。元気そうでなによりだね。ところで奥村君、院長先生には挨拶したかな?」

「あ…まだデス」

「会いたがってたよ。行ってきなさい」

「え!あ、はい」

「案内するからおいで。…ということでお嬢様方、奥村君借りてもいいかな?」

「う〜…はぁい」

「挨拶なら…」

「仕方ないよ〜行ってらっしゃい」

「すいません。また後で顔出します」

「絶対だよ〜!」

「はい。失礼します」

「行こうか」

「あ、はい」


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