「ただい、うわっ」
「雪男おおおー!!てめえっ」
「ちょ、わ‥なに、あぶなっ」
「よけんな!」
「無茶言うな!」
「く、このっ」
「なんなの兄さん!ちょ、‥兄さん!」
「っ、は な せ」
「話すのは兄さんの方でしょ」
「離せ!」
「じゃあ話して。訳もわからないのに殴り掛かられちゃ堪らないよ」
「ぬ゛ぅ‥」
「もちろん僕に怒ってるんだろうけどどうしたんですか?」
「‥‥‥」
「ゆっくりでいいから教えて?」
「‥‥日々の積み重なりだ」
「え?」
「これ」
「なに銃弾?僕のだ‥」
「あとこっち」
「?‥火薬に薬草にメモ用紙‥お金も?‥全部くしゃくしゃ」
「‥‥どっから出てきたと思う」
「え、‥えー‥っと」
「‥全部‥全部お前の洗濯物だ!!てめえこれで何度目だ!?ああ゛!!?」
「に、‥いたっごめん!」
「ごめんじゃねーんだよごめんじゃ!!!そこ座れ!!!」
「はい‥」
「弾詰まって洗濯機止まるし火薬と薬草とメモで他の洗濯物は壊滅的、金に至ってはお前もう小銭しか持つな」
「いや、それはたまたまうっかり‥」
「たまたまうっかりポケットに2万円入れる高校生が居るか?」
「‥いま‥せん」
「何度も言うけど何度目だよ?なぁ、お前なんでもっと気つけられねぇの?」
「はい‥すみません。次から気を付けます」
「その次がいつ来るのか兄ちゃんに教えてくれよ‥」
「ごめん‥怒ってるよね?」
「怒ってる。‥どーすんだよ洗濯物」
「弁償する。新しい洗濯機買おう?」
「そーやってすぐなんにでも金使おうとするのもやめろ!!!」
「あだ‥ごめんなさい」
「‥‥いくぞ」
「え、どこに?」
「ランドリー!‥さすがに明日のカッターシャツ無いのは困んだろ。お前荷物持ちな」
「‥兄さん!」
「おわ‥、抱きつくな。俺はまだ許してねぇんだぞ」
「うん。ごめんね?」
「いいから早く持て」
「はい」
「ランドリー高くつくから嫌なのになー‥あーあ‥」
「うんだから洗濯機‥」
「うんそれはちょっと待とうな!」
「え、でも」
「待つよな」
「はい」
「よし。」
「‥じゃあ帰りにコンビニ行こうよ」
「なんで」
「‥‥そこで一番高いスイーツ買う‥のもダメ?」
「‥‥‥ぶっ」
「な!笑うな‥!人が折角」
「ふは‥へへっ、雪男かわい〜」
「嬉しくない。いいよ。どうせまた無駄遣いがなんとか言うんでしょ」
「肉まん」
「え?」
「兄ちゃん肉まんのがいいな〜」
「‥‥‥‥‥‥しょうがない兄さんだなぁ」
(どっちがだよ。ったく)