二人分の言葉はいらず
「雨だ」

「‥雨だね」

「はー、昨日布団干しといて正解だったな」

「そうだね。ふぁ‥」

「まだ眠いか?」

「眠くなかったけどねむたくなった」

「ぷ。子供みたいだ」

「布団気持ちいし、兄さんあったかくていいにおいするから‥くんくん」

「それ俺じゃなくて布団じゃね?」

「ん〜、どっちも?」

「まだ10時回ったばっかだし寝てていいぞ。くしゃくしゃ」

「うん‥そうしようかな。そのまま撫でてて兄さん‥」

「ったく。何時まで本読んでたんだか‥」

「ん‥きもちい」

「‥目とろーんてなってるぞ」

「兄さん、兄さん」

「んー?よしよし」

「抱き締めて眠ってもいい?」

「んー。雪男ぎゅー」

「‥兄さんの心臓の音すきだなぁ」

「お前と一緒だぞ。なでなで」

「うん。だからだよ‥」

「‥だなぁ」

「ふふ」

「雪男、雪男」

「‥すぅ」

「ゆきお。ゆーきお‥」

「ふにゃ‥」

「ぷ。なぁ、雨が止んだら買い物に行こう?」


(もう少しこの時間が続けばいいと思うんだ)



永遠じゃないとしても
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