遅刻する
「雪男が悪い!!」

「兄さんにも責任あるだろ!」

「しょーがねーだろ聞こえなかったんだから!!」

「それなら僕だってそうだよ!」

「お前のせいで朝飯どころか昼飯まで作り損ねただろうが!」

「僕だって食べたかったよお弁当!」

「それにお前に朝から宿題見て欲しかったぞ!」

「塾用のカリキュラム予定も忘れて来ちゃったし!」

「髪も決まってねえ!」

「それはいつも通り大丈夫」

「いつもボサボサみたいな言い方すんな!」

「ネクタイもまだだし、ああほら兄さんもタイ」

「お、さんきゅ。あ!!」

「今度はなに!?」

「洗濯物、洗濯機ん中だ…」

「あああ…、」

「ていうか電気消して来たっけ…」

「やっぱりあのアラームで起きるべきだった!」

「だって雪男がまだ大丈夫だって言った!」

「兄さんだって今日は余裕あるって言ったよ!」

「ここまで寝坊するとは思わねえだろ!」

「そりゃ僕だって―、―っ、―」

「お、俺だって…―、っ」




「……なんやあいつら」

「何でも二人してえらい寝坊しよったらしいですよ〜」

「今朝も仲ええなあ」

「気持ち悪」

「坊やきもちですか?」

「しね」



((その腕が心地良いのが悪い!))
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