こっそり言うよ
「雪男ーっ!おぷ」

「兄さん」

「どこ行ったかと思えば‥」

「はは。ごめん。探した?」

「ちょっとな」

「今日は星が綺麗だよって帰りがけクラスメイトに聞いて」

「それで屋根かよ?」

「兄さんもしょっちゅう登ってたからどんな感じかなと思って」

「んがっ、知ってたのかよ!?」

「まさか僕が知らなかったと思ってたの?知らなかったな‥」

「うっぜ」

「まあまあ、兄さんも来なよ?ほんとに綺麗だよ」

「ん。ていうかんな薄着で‥風邪引くぞ!ほら着とけ」

「いいよ。兄さんが風邪引く」

「俺は丈夫だからいーんだよ!っぶし」

「ほら。言わんこっちゃない」

「‥‥あくびだから気にすん」

「わかったからここおいで」

「‥ん。うお、すげー空」

「でしょ。兄さん星ってわかるっけ?」

「いや?知らね」

「生憎僕もあんまり詳しくないんだよね」

「別にいいんじゃね。綺麗だし」

「ぷ。ムードないなぁ」

「それもいらーん」

「ムードは必要でしょ」

「いーよ。雪男が居れば」

「‥‥‥」

「ん、どした?」

「兄さん」

「なんだ?」

「好き」

「な‥んだよいきなり恥ずかしい」

「好きだよ‥」

「雪男?」

「星も読めないし、料理もいまいちだし、いつも文句ばっかり言うけど兄さんが好きだ」

「‥‥うん」

「兄さんは?」

「ぅ‥‥、聞くな」

「今聞きたい」

「〜〜‥さわんな、」

「お願い」

「‥‥だーっ!‥‥1回しか言わんから頭かっぽじってよく聞け」

「うん」

「俺はお前がー‥」


(優しく触れて。大切にするから)



おまけ

「ところでクラスメイトって」

「女の子だけど」

「‥‥(前言撤回したい)」
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