「だー!馬鹿っ」
「…馬鹿とはなに馬鹿とは」
「そうやってなんでもかんでもカゴに物入れんのマジでやめろ」
「どうして?」
「どうしてじゃねえよ…。こっちは月末のことを考えて買い物してんだ!」
「別にいいのに。生活費は僕が出すって」
「弟の収入に任せっきりにする兄がどこに居んだよばか」
「兄さんは気にしすぎ。あ、プリン買って」
「さっきヨーグルト買っただろ。返してこい」
「え…、」
「だからお前連れて買い物来たくないんだよ!!」
「…いいの?お一人さま2ロール?」
「ぐ…っ、くそ…。買えよ…プリン」
「わーい。ありがとう」
「いい性格してるお前…」
「兄さんクリーム掛かってるのとどっちがいい?」
「…さらにちゃっかりしてらっしゃる…」
「でも多分兄さんが作ったプリンの方が美味しいだろうなあ」
「ん?食いたい?作るけど」
「え、いいの?」
「こんなん買うよりマシ。」
「じゃあ戻そうかな」
「なら今日のおやつはプリンな〜さっさと会計行くぞ」
「ふふ、久しぶりだなあ。手作りプリンなんて」
「寮の厨房にあったでかい蒸し器を使う時だな」
「あ、そっち?」
「んだよ。いいだろそんくらい」
「ほんと。なんていうか主婦だよね兄さん」
「ふんっ。いーんだよ別に。」
「うんうん。エプロン姿もかわいいからね」
「…うるさい」
「晩ご飯は?」
「秘密」
「ええ、教えてよ」
「やだ。匂いで当てろ」
「じゃあ後ろで見てていい?」
「ダメ。お前絶対邪魔するもん」
「ええ〜しないしない」
「信用しねえからな…ったく帰るぞほら持てよ…て、ちょ」
「ん?置いてくよ?」
「〜っ、くっそ眼鏡…」
(毎回さりげなく重い荷物持つのやめろよな!なんて兄として絶対言えない…)
たくさん拍手ありがとうございました*
おまけ
「邪魔しねぇって言っただろ雪男」
「約束はしてない」
「結局するんじゃねえか!!」
「いーにおい…兄さんの匂い?」
「嗅 ぐ な っ どう考えてもプリンだろうが…離れろ」
「いやだ」
「火使ってんだぞ危ないだろ」
「兄さんの炎よりは危険性低いよ」
「るっせえ屁理屈言うな。食わしてやんねーぞ」
「いやだ」
「ほんっと駄々ばっか…この駄目な子供ぶりを学校の女子にも見せてやりたいぜ…」
「それもいや。」
「ん、っちょ…やめ…んんっ」
「こっちの僕は兄さん限定」
「…!!」
「あ、今きゅんってした?」
「しねえ…」
「またそんな見え透いた嘘」
「も、いいから離せ腰…」
「おや。首まで真っ赤ですよ兄さん」
「ここが熱いだけだ…」
「ぷ、かわいー…。ね、こっち向いて?」
「断る…」
「プリンばっかりじゃなくて僕にも構ってよ」
「いやだ」
「兄さんも兄さんで駄々っ子だよ」
「俺はいいの」
「お兄ちゃんだもんね?」
「ひっ、だから危ないって雪男!」
「いいよ。僕が兄さんに構うから続けて?」
「…もうそれどころじゃねえ」
(ああ、嗅ぐなよ離れろよキスすんなよ!!)