「あ゛ー…あ゛ー」
「…うるさい」
「う゛ー…あ゛ー…」
「…うるさいってば」
「あ゛ー…、あ゛づい…」
「…言わないでよ。もっと暑くなる」
「…おまえの眼鏡が暑苦しいー…」
「こら、眼鏡返して」
「あーあ゛ー…あついーあついいー…」
「昼間から床でゴロゴロして暑い暑い言われる僕の気持ちも考えてくれないかな?」
「うるせーガリ勉」
「ご飯でも作ってきたら?」
「今そんな気分じゃねーよ。厨房くっそ暑いんだぞ。おまえ知らねえだろ」
「兄さんこそそんなに無防備でいいの?」
「!!」
「お腹なんて出されたら手出したくなるんですけど」
「あー…もうなんだよ。来るな」
「またそんな無駄な抵抗を」
「暑苦しいって話したばっかだろ…」
「いっそ汗かいたらいいんじゃない?」
「ば、っか…っ、乗るなっ」
「明日も休みだし、ダメ?」
「まだ昼間だぞ!?」
「いいんじゃない。有意義で」
「どの辺が!?お前怖すぎ!」
「まあまあ」
「い、っあ…尻尾は反、則だろっ…んぁっ」
「くす、尻尾も夏バテ?元気ない」
「あ、…ついっから…」
「ふぅん。」
「って本気でやる気かよ!」
「え、もちろん?」
「ざけんな!どけ…っ」
「そうだなあ、じゃあお風呂に行こう」
「聞けよ!?」
「汗いっぱいかいたでしょ?洗ってあげる」
「いかね、って!ちょ、降ろせー!」
「はいはい。文句ならお風呂でいっぱい聞くから」
「それじゃ意味ねえっ、離せ、離せーっ!」
(頭も身体も冷める方法を誰か俺に!)