兎は言った、夜はまだ来ないのかと
蜻蛉は泣いた、ここはまるで夜のようだと
鈴蘭は笑った、夜明けはここにあるのだと
烏は歌った、もう夜は明けたのだと
ライオンは呟いた、太陽は眩しすぎると
蜥蜴は蔑んだ、鳥は嘘吐きだと
狼は嘆いた、月が恋しいと
蛙は呆れた、獣は贅沢だと
朝顔は微笑んだ、真実はここにあるのだと
君は嘯いた、これが世界だと

憐れだね、と微笑んで(はやく私を殺して下さい)
昨日さえ振り切れば(僕は翔べる)
春の終わりをなぞって(また、ため息)
憂鬱など握り潰して(君と居たい)
さよなら、ジュリエット(私は臆病でした)
君という母胎に還って(僕は微睡む)
ヘンゼルとグレーマネー(お伽噺なんてそんなもの)
舌先で掬い取って(その哀しみも、絶望も)
恋してもいいから(好きでいさせて)
あの夜のできごと(それがすべて)

その恋、唇より
愛幢々
ラブミークイック
いいからキスして
君という星の引力について考えてみよう
瞬きと抱擁
無条件幸福
夢の続きで逢いましょう
あいしてるの魔法
ハッピーハッピーグローリー

グッバイ、ヒーロー
太陽は死んだ
星空の終わり
夢になって飛んでゆくの
背徳的なリズムで
君が欲しいと笑うから
それは欲情
けものは果てゆく
呼べない名前
under the rain

僕と心中しませんか
接吻
乱暴に愛して
爆ぜた微笑み
その胸に牙を立てて
愛してると言わないで
まるで愉快犯のように
泣いているのはだれ
虚ろなる生なれど
美しく殺めて





meaning:
蜻蛉:とんぼ
蜥蜴:とかげ
ジュリエット:シェークスピアの悲劇『ロミオとジュリエット』の女主人公。仇敵同士のモンターギュー家の息子ロミオと、キャピュレット家の娘ジュリエットは互いに恋に落ちるも、最後は死によって引き裂かれる。
ヘンゼル:ドイツの歌劇『ヘンゼルとグレーテル』の男主人公。継母(実母とも)に森に捨てられ、魔女に捕らわれる兄妹の兄。最後は妹のグレーテルと力を合わせ、魔女を退治する。
グレーマネー:賄賂など、課税や法律の規制を逃れ、地下経済で動いている金。
幢々(とうとう):ゆらゆらと揺れる様
ラブミークイック:「早く愛して」。キスミークイックのもじり
グローリー:至福
接吻(せっぷん):キス


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