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名前先輩は、俺たちの前で笑わなくなった。
前はニコニコしながら俺たちに抱きついたり、好意を示していた。だけど、ある時期から先輩は俺たちの前では笑わなくなり、いつも無表情でいる。 しんべヱや喜三太、平太はそんな先輩の変わり様に怯えと悲しみを抱いているし、食満先輩はいつも苦しそうな表情を浮かべていらっしゃる。かくいう俺も、仲が良かった筈の先輩が変わってしまい、凄く落ち込んでいる。
「先輩、こっちの壁の修理終わりました」
『じゃあ、次は委員長を手伝って差し上げて』
「‥‥はい」
今は俺たち下級生や食満先輩が話しかけても無表情で淡々と話すだけだ。前は幼子のように笑いながら、話してくれたのに‥‥やはり、俺たちを嫌いになってしまったのだろうか。釘やトンカチを持った先輩を見ながら小さく溜め息をついた。
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委員会が終わり、みんなが解散しようとすると、遠くから名前先輩を呼ぶ声が聞こえた。 そちらに視線を向けると、久々知先輩と尾浜先輩が此方に向かってくる。先輩は二人の姿を見つけると、嬉しそうに笑いながら飛びついた。
『へーすけ!勘ちゃん!』
「もう委員会終わった頃だと思って迎えにきたのだ」
「お茶と団子貰ったから食べよう?三郎たちもいるよ」
『やったぁ!じゃあ早く行こぉ!』
ニコニコニコニコ、可愛く笑う姿は以前なら見慣れたものだったのに‥‥なんで、こうなったのだろうか。なんで先輩は俺たちを嫌いになってしまったのか‥‥
「名前先輩、」
「作兵衛‥‥アイツはな、俺たちが大好きだったし大切だった。だがその分、俺たちに裏切られたのが辛かったんだ。そして、今は久々知たちがアイツの一番だ。それが覆ることは多分無いだろうよ‥‥だけど、それでも名前を嫌いになるなよ。そんな事したら一生仲直りなんか出来やしねぇからな」
そう言って笑った食満先輩だが、浮かべた笑みは悲痛に満ちていた。
理解できない
―――――― あとがき
『連載後の用具委員会』ということだったので、作兵衛視点でお送りしました。 主人公は用具から五年に依存対象をが変わったので、用具とは関わりが極端に減ります。しかも、下級生はなんでそうなったのかがあまり分かっていないです。食満は気付いていますが。‥一番辛いのは食満でしょうが、食満自身が罪悪感を持っているのでしようがなくなってしまった。
コメント返信 リクエストありがとうございました!なんと!狂人が大好きですと‥‥!ありがとうございます!そう言って頂くととても嬉しいです!主人公の人気にジェラシー‥‥! 今回は企画に参加して頂きありがとうございました!
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