引き続き親バカであることを謝り続けたいと思います。

かくかくしかじか、そのようなわけでアシディアの元を去ったメルヴィトゼンは、アシディアの統治する超巨大帝国デネレア内にリンドーラという王国を作り独立宣言をしました。
アシディアはこれ以上メルヴィトゼンに嫌われたくなかったので、渋々ながらそれを認めてしまいます。
しかしこれが巨大帝国の衰退の始まりだったのです!

メルヴィトゼンはエクアフと他種族の平等を掲げ、統一教という、エルドとレストどちらの神も信仰の対象とする新たな宗教を作り、それを国教にしました。
メルヴィトゼンは姉の顔を立てて、今まで大人しくしていましたが、さすが種祖エクアフの息子。なかなかのやり手だったのです。
アシディアの独裁に苦しんでいたデネレアの人々は、次々とリンドーラに逃げていき、国力はリンドーラに段々と吸収されていきました。

しかしアシディアにとってデネレアの衰退はもうどうでもよく、それよりメルヴィトゼンに会えなくなってしまったことに嘆き悲しんでいました。
アシディアは何度もメルヴィトゼンに使者を送り、「私の元へ帰ってくるように」と手紙を書きましたが、受け取ってすらもらえません。
しかもその使者、ケーネルリーは何度もメルヴィトゼンと会ううちに、完全に惚れこんでしまい「この方こそ私が望んでいた王だ!」ということで、メルヴィトゼン側に寝返って、いつの間にやらスパイと化しアシディアの情報を流していたのです。

そんな中でメルヴィトゼンは「デネレアの滅亡は世界に平和をもたらす」と公言。事実上の宣戦布告をしたわけです。
宣言通り、メルヴィトゼンはデネレアに総攻撃を仕掛け、ケーネルリーの裏切りやアシディアに対する兵士の忠誠心の低さ、そして何よりアシディア自身の戦意喪失により、世界最大の超巨大帝国デネレアはあっけなく崩壊したのです。

アシディアはリンドーラ軍の猛攻をなんとかくぐり抜け、北西の果てにたどり着き、そこでとても小さなオルギアという国を建ててひっそりと暮らすこととなりました。
対するリンドーラは「最も楽園に近い国」と評される巨大な国になりました。

もはや別世界の人になってしまったメルヴィトゼンを思い、アシディアはひたすら暗澹に暮れる日々を送っていました。
そんなある日のこと、世界を震撼させるとんでもない事件が起こったのです!!

つづく。

もう終わらない気がする。笑