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どうも、奈々の姉のはるです。
本日は(もの凄く行くことを反対した)伊作と私と食満と潮江の4人で上位アオアシラ討伐実習に来ていたのですが…って何だろうか、この説明口調。けまちわるい。
「てか、この後1年は組がここに採集クエくんだろ?だから先に俺たちが先に来させられたのか…」
「潮江もん、どうも説明ありがとうございました」
「てめぇはる!後で覚えてろ!」
あの青いタヌキと一緒にすんな!と騒いでいる潮江を軽く無視しながら、蜂蜜採集していたらミツバチに襲われている伊作を助けに前に出た。
ハズだった。
「はる!伊作!なんでお前等はこうやって問題ばかり起こすんだよ!!」
「いやいやいやいや失礼だな、食満くん。私だって呼び寄せているわけじゃ無いんだよ!向こうから勝手にやってくるだけで!」
「くそー!伊作と揃いに揃って不運なくせして!」
「食満それひどい!」
「はる!留三郎、ケンカしているバヤイじゃないよ!早くなんとかしないとエリア9からだいぶ離れちゃってる!」
「そんな事言われましても…!」
走りながらでかい声で話す私たち。誰も息切れしていない様子から皆日頃の鍛錬を怠っていないことが伺える、私よく頑張ってやってるな。
話がそれた。なぜそんな事になっているかというと少し遡ること数分前、伊作が蜂蜜採集をしていた際ミツバチに襲われているといったが助けに行った私も違う蜂の巣を刺激しまったらしく、そりゃもう私たちハンターが逃げ出してしまうほどの量のミツバチ達が目の前に出現したのだ。
逃げるが勝ち、誰が呟いたかは今となっては分からないがその言葉をキッカケに私たちは反対方向へと駆け出す。もちろん、潮江はその場に置いて。
腰に付けていた無線のランプが点灯した。誰から、というのはもう分かりきっているがとりあえず耳を傾ける。
『おいてめぇら何処行った!?アオアシラ来たぞ!』
「潮江えもん!助けて!!」
『はる覚えとけっつったよな?』
「文次郎僕たちそれどころじゃないから!」
「お前1人で討伐余裕だろ!」
『当たり前だバカタレー!てか早く何とかしとけよすぐ討伐しちまうからな!!』
一方的に無線が来て一方的に切られるってなんか腹立つね、などと呑気なことを言ったら食満に軽く小突かれた。
「それよかどっちか大樽爆弾持ってねぇか?それでもうケリつけようぜ」
「さすが留三郎!わかった今出す!」
「なんで伊作持ってんの…?私ドン引きだよ…上位アオアシラ討伐くらいで大樽て…」
「僕の採集の邪魔したら使おうと思ってて」
「あぁ…」
「あった、っうわぁあぁああ」
走りながら出したのが悪かったようで上手く取り出せなかったのか、ずっこけながら大樽爆弾を私たち目の前に投げ出すうましかもの。
しかもあれGじゃない?威力半端なくない?
爆弾が爆発すると同時に無線からテッテレーテ、と討伐の終わりの合図を告げる音楽が流れてきた。あぁ、もう。タイミング良すぎだし私もう次は伊作と一緒に狩りに行かない…。
受け身を取り、なんとか着地する私の隣で綺麗に両足で降り立った食満。なんか腹立つ。
伊作は打ち所が悪かったのと大樽爆弾Gの威力をモロに受けたため1落ちしててアイルーに運ばれていくところだった、哀れ。
後ろを振り返れば蜂たちの亡骸がそこら中に散らばっていたため、振り返ったことを後悔したのは言うまででもない。
‡‡‡‡‡活躍したのに出番がない
(お前ら結局なにしに行ったんだ…)
(え、私誘われただけだし)
(僕は蜂蜜採集)
(俺は不運2人が心配で)
(………)
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