安心できる場所をありがとう
手洗い場にジョーとフランが入ってから数十分が経過している。



(そりゃあね、三年ぶりに再会したんだから仕方ないですけど……)



 十分にわかっているつもりなのだがやはり意識してしまう。ドアの向こう側で起きている事を想像して、頬が熱くなる。こういう状況には未だに慣れていない。多分これから先もずっと。とりあえず、耳障りなエンジンの音に今だけは感謝したい。


 一人であったらまだよかったかもしれない。しかし今、私の隣にはジェロニモが座っている。無口で無表情がデフォルトな彼が今何を思っているのかは全く察せられないが、少なくとも二人が消えている事には気がついているだろうし、何をしているのかもわかっているのだろう。
 ふと、まだコズミ邸に住んでいた時の事を思い出した。食後に皆でテレビを見ていたら濃厚なラブシーンが始まってしまい、リビング中が気まずい雰囲気になったのだ。今の状況はあの時によく似ている。
 あの時のジェロニモの反応はどうだっただろうか――と振り返ってみたが、ジェットが煩かった事ばかり思い出してしまう。多分、今と変わらない反応だったのだろう。もしかしたらリビングにすらいなかったかもしれない。テレビを見るよりも、自然と戯れるのが好きな人だから。
 そう悶々と思索に耽っていると、突然頭部に違和感を覚えた。



「………何、」

「…………」

「何で、手置いてるの」

「……何となくだ」



 規格外な巨体を誇る彼は掌も大きい。私の頭なんぞ軽く包み込んでしまう。そして暖かい。


―――ああ、そうだ。思い出した。



「……ジェロニモ」

「何だ」

「暇潰しにしりとりでもしようか」

「……ああ」



(あの時も彼はこんな風に私の頭に手を置いてくれたのだ。)



2012/11/7
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ジョーが手洗い場に行った数分後にフランソワーズが手洗い場に向かったのを見たジェロニモさんの心中が凄く知りたい。仮に自分がその現場に居合わせたらとても真顔でいられない。そう思った時にこのネタを思いつきました。
ちなみにRe:女スタッフが選ぶ理想の結婚相手の一位は005だったとか。スタッフさん方は本当にわかってらっしゃる。結婚するなら005か008だと思います。幸せになれそうだし幸せにしたい。色黒組は私の目の保養です。
3D上映は005の為にあったといっても過言ではない。005の雄叫び、005の筋肉、そして005の雄っぱいが目の前にあるというこの幸せ。嗚呼、この度は素晴らしい胸筋をどうもありがとう…

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