APH
↑OLD ↓NEW



▼露×?
「ねぇ、君、僕の国になりなよ」
「いやですよ」
「どうして? たくさん国を侵略して、一緒に向日葵を育てて、そしたら毎日楽しく暮らせると思うんだけどなぁ」
「…要は、寂しいってことでしょう?」
「寂しくなんてないよ。ただちょっと、視界が味気無いだけ」
(……それを“寂しい“と呼ぶのに)

▼仏英+希
「……フランス」
「っわ……え、ギリシャ? お前、背後から急に近寄るなよー」
「ごめん。……コレ」
「………」
「日本の部屋から持ってきた」
「……いらないんだけど」
「日本がフランスにって」
「……日本め。また俺かよー」
「……ごめん」
「あーいいよ、いつもこんなんだから。ったく、ほんとに世話がやけるよなぁ、この飲んだくれは」
「……保護者」
「いや、それ本気でイヤ」
「じゃあ、よろしく」
「ってスルー?!」
→「はぁ……おーい、起きろよイギリス! 自分で歩け!」
「んン……」
「はぁ、だめか……しょうがねぇなぁ。……っしょ」
「………スー…」
「寝てる人間って重……くそ、いっつもみんなして俺のとこに持ってきやがって。俺は保護者じゃないってーの!」
……みんなにイギリスの保護者扱いされてればいい(^q^)

▼英日
「……そこを退いて頂けますか」
「おっと、空気が陰気過ぎて気が付かなかった、申し訳ないな」
「いえいえ、貴殿の視界が大仰にして狭いことは承知しておりましたので問題はありません」
「その小さなおつむでそこまで妄想出来たなんて尊敬する」
「私はその古ぼったいお洋服を着こなせる気概に感激です」
……帝国島国の喧嘩はんまい(^q^)ただ彼らの喧嘩は苛烈な辛辣なくせに静かすぎてカプオチがつけられない私の未熟さorz

▼英日
¨本当に穢らわしい。貴方を堕とそうと嗤う私も、其れを解っていて触れる貴方も、其の温度に溺れる躰も、そっと愛を囁く様に触れる口唇も。一つも嘘では無くて、一つも真実ではない、初めから無いだけのふたぁり。嘲笑う頬を先に濡らしたのは、果たしてどちらが先だったのでしょうね。¨

▼仏英
a
¨隣でフランシスが、ふと遠くを見つめていた。そういえば今日は彼女の命日だ。俺が殺したも同然で、そんな暗い日、コイツは俺を狂ったように抱く。その度に赦されているような気がして、そしてその赦しに俺はまた責められるのだ。忘れさせはしない、そう云うかのように。¨

b
¨あの子を喪ってから、もう幾百の年月が流れた。毎年この日、アイツは静かに自分を責め続ける。俺が赦し続ける限り、永遠に。それでも止められないのは、自分を責める罪悪感でアイツが俺から離れられなくなればいいという醜い欲の塊が俺を支配するからだ。それほどまでに、俺は彼を愛してる。¨

c
¨この時期が来た。アーサーが鬱々としている。こういう時の彼は泣けばいいのにそうせず、器用に顔を強ばらせて笑むのだ。嫌な雨の音がそのままアイツの心の悲鳴を流してくれればいいのに。そしてまた渡せずに溜まっていくプレゼントの前でただただ茫然と立ち尽くす彼を俺は、この腕に抱える。¨


d
¨雨の季節、俺は泣けなくなる。泣いたらまだアイツを忘れていないと思われそうで、愛しているのはただ一人彼だけなのに、そんな小さな誤解も恐ろしいのだ。このプレゼントの山を清算して普通の関係に戻ればいいだけなのに、それすらできないでいる俺は、いったいどれだけ狡く汚いんだろうか。¨

……ふたりの抱える大切な人と、その影におびえるお互い。

▼仏英←米
¨好きだから、独立した。男として、対等に見て欲しかった。それなのに、この季節、華奢な躰ごと歪んだ笑みに包まり彼は苦しむのだ。俺は彼を見据えた。そんな顔をさせたかったわけではないのに。深緑の目は俺を見透かして当の昔に過ぎ去った過去を見つめている。そうしてそれを後ろから眺める彼の腐れ縁は優越感と無力感の混じったやけに男臭い顔で彼の後ろに張り付くのだ。誰の視線も相手には、届かない。¨
……仏英a〜dの繋がりっぽいの。

▼西ロマ
¨俺は全然素直じゃない。もはやこの事実は自覚しているどころか全世界の知るところだ。そんな自分が自分でも嫌で嫌で仕方ないのに、愛してるだの好きだのというバカが約二名ほどいる。ひとりは阿呆を尽くす限りの我が弟で、年中快晴な脳内に嘆息するばかりだ。そしてもうひとりは、ハウスメイトのトマト男。こいつの脳内ももちろん年中無休で快晴であり、そしてそのどうしようもない明るさに俺は、…救われていたりする。他人からは疎まれたこの何をやってもうまくいかない不器用さだとか、天邪鬼ばかりするこの素直じゃない口だとか、そういうものを全部、この男は愛しいと言うのだ。あの温かな笑顔で。そして触れてくる手は太陽と土の匂いがして、妙に俺を安心させる。好きや、愛しとうよ、そう囁く声が涙が出そうに嬉しいのに、言葉ひとつ返せないことに苦しくなって、その度俺はやつの大地のような胸に顔を埋めるのだ。どうか、わかって。¨

▼普洪
¨今日も彼と喧嘩をする。実際何度か死んでしまえと思ったことだってあった。けれど、孤独だとか、絶望だとか、そういうものをからからと笑いとばす彼がとても眩しくて。一緒になりたいと思ったこともあるし、いまだって思っているけれど、お互いどこか踏み込めないでいるのをお互いが知っていた。そんな彼はいつ消えてしまうかわからない状況にいて、私は彼以上にその瞬間を恐れている。だから、今日も彼が消えてしまわないように、残っていられるように、彼と言い争うのだ。憎しみでもいい、それが彼にとって、残っているための理由になれるのなら。私には、消えてほしくないひとがいる。¨

▼露立
¨イヴァンさんに手酷く抱かれた。何も今日だけの話ではないけど。それでも今日は、なんだか久しぶりにきついと感じた。今思えば、彼は朝からおかしかったような気がする。なにがあっただろうか。………ああ、そういえば庭先に咲いていた向日葵の頭が落ちてしまったっけ。彼は向日葵をあいしているから、きっと機嫌が悪くなったのだろう。宥めるように目の前に横たわる背に手のひらをあてる。そこからは彼の中の大きな寂寞しか読み取れず、可哀想なひとだと思った。そんな彼を放っておけない自分は、向日葵より少しでも愛されているのだろうか。そうだといい。手酷く抱くときほど苦しげな顔をする彼の空白を、少しでも埋めてあげたいから。気づいて、貴方のそばにはちゃんと、ひとがいるということを。¨
……ろしあさんっちに向日葵咲くの?とか訊かないでください。←

▼英日
¨彼が好きだ。お慕いしておりますと瞳を揺らめかす姿も、恥じらいに染まる頬も、矜恃を絶対に捨てないところも、何もかも。いとおしいと思う。なのに、なぜだろう。お前を信じきれないんだよ、菊。どこにも嘘の匂いをかぎとれないのに、なぜかわかってしまうんだ。お前の心がここにないことを。他の誰かに向いてることが。それでも誠実なお前はきっと、俺をいちばんに愛そうとしてくれるだろう。……まっぴらだごめんだよ。お前を苦しませたりなんてしたくない。嘘にまみれたお前の愛を受け入れてしまえば、きっと辛いのはお前で。俺が生温い優しさで躱して受け入れないのは、きっとお前の俺へ向ける愛よりもずっと、俺の愛が重いからだ。¨

▼英日 上の関連的な
¨彼は私を受け入れない。なぜなら私を愛しているから。嘘の愛を囁き続ける私に、貴方の態度は生温く冷たい。どうして? わかりきったことだった。だからそう、私を愛しているのだ。傷つけないように、傷つかないように、重い重い愛で蓋をしている。そんな貴方を愛せない私を、どうか赦して¨

▼仏英
"なんかもういい、全部めんどくせぇ。そういって口唇に噛み付いてきたのは濡れた瞳をした男だった。もう何百年、飽きるほど見て殴ってボコボコにしてきた顔が、俺の顔面に張り付いている。……なんとも不思議な感覚だった。触れている口唇は温かくて、けれど咥内に侵入してきた舌は驚くほど熱い。不快感なんて面白いくらいになくて、むしろまるで何百年も焦がれ続けてきたかのような衝動に突き動かされ戦争をしているような勢いで噛みつきあった。歯がぶつかるのも唾液がこぼれるのもなにも気にしている余裕がないほど溺れるキスなんていったいいつぶりだろう。そのままお互い息が切れるまでかっつきあって、床に崩れ落ちた。俺だってもういい加減我慢の限界だ。ごまかし続けてきたのが自分だけだと思うなよこのクソ眉毛。結局荒い呼吸とともにこぼれた一粒の涙を指でぬぐってやって、好きだよばーか。そう毒づいてやった。見開かれた目に俺の情けない顔が映るまえに、もう一度今度は俺から口唇を塞ぐ。かわいすぎるんだよちくしょう。"

▼仏英
“アーサーに訊いたことがある。俺のどこが好きなの?と。そうしたらアイツは、悲しみに暮れてるお前が好きだよ、そういってキスをくれた。俺のことで悲しんでるお前のその嫉妬に歪んだ顔がたまらなく愛おしいんだ。そう言われれば、もちろん俺は愛する恋人のため、悲しみに暮れなければならない。だから俺は彼に告げた。別れよう、そう一言。彼はいままでみた中で一等うつくしく笑って、さようなら、ひらりと手を降った。そうして俺の悲壮感溢れる顔をみてまた、愛してる、そうつぶやくのだ。”

▼仏英
"フランシス、そう呼んだ声は声になっていなかった。なにをそんなに恐れる必要があったんだ?彼がスレンダーな女性と街を歩いていたこと?帰ってきた彼の洋服から甘い匂いがただよっていること?今日はあまり目をみて話してこないこと?全部違うが、全部そうなのだろう。けれど当の本人は、どうした、体調でも悪い?とそれはそれはごく自然に訊くものだからなにも言えなくなってしまった。世間ではみんな、フランシスが俺を溺愛していて、それでもいつも通りな俺はなんて淡白なんだろうと思われているが、みんなばかだ。見てみればいい、いまだって、こんなに苦しい想いをして恋をしているのは、いつだって俺のほうなのだ。"

▼仏英
"フランシス、とひどく不安定な声で呼ばれたから、どうした、体調でも悪い?と問いかけると、泣きそうな目が俺を見上げた。押し倒したい、場違いにも程があることを思う。実際のところ、なぜ、彼がこんなに弱っているのか見当はついていた。昼間の出来事だろう。彼は気づいていないかもしれないが、俺はそのことを知っていた。昼間、女の子と歩いているところを目撃して、にげるように去っていったことを。一瞬追いかけようかとも思ったが、やめた。なぜならこうなりそうなことを予感していたから。俺はこうして不安に駆られてけれど性格上正直に聞けずに鬱々とする彼をみたかったのだ。なんて歪んでるんだろうと自分でも思う。しかし、こうして滅多に言葉にしてくれない彼の愛を確かめるのだ。俺のことを考え、俺のことに囚われ、俺のことしか見えていない、この瞬間に。みんなは俺が彼を溺愛しているというが、そう、その通り。こんなにも歪な感情でもって、俺は彼を愛している。泣きそうな瞳の彼を抱きしめ、彼の愛を確認しいささか満足した俺は、さてどうやって彼から今日のことを聞き出し誤解を解こうかと今更な非道いことを考えていた。"
英視点の続き。不器用に恋に溺れる英と中身はどろどろな溺愛仏がんまい。


▼仏英
"お互い言葉通り精魂尽きて布団に雪崩れ込む。すぐ隣で忙しない呼吸を繰り返している男をうつ伏せのままちらりと見やれば、視線に気づいたのかこちらに目線を寄越した。いまだ熱に濡れた瞳にこみ上げてくるものがあって、乱れた金髪に手を伸ばして触れてみる。見かけに寄らず柔らかい。そんな俺を胡乱げな顔で暫し見つめると何事もなかったように視線を天井へ戻してしまうからつれないのだが。こちらに引き戻してやりたくなって上体を起こすと真上から鼻が触れ合うぎりぎりまで顔を寄せた。一瞬見開かれた瞳はしかしすぐに戻ると、「んだ、まだ足りねぇのか? 変態」と意地悪くわらう。「おいおい、アーサーと一緒にするなよ」こちらもわらってやればお互い無言になって見つめ合った。自然と流れるように顔が近づいて行く。しかし口唇が触れ合う寸前、「あほらしい」と彼が吐息でつぶやいた。「そうだな」と俺も離れる。そう、俺たちはキスなんて愛にあふれたことはしないのだ。腐りきった欲を満たすだけの関係。愛なんて、そんなものは俺たちには存在しない。殺し合って嬲り合って結局落ち着いたこの関係の中で、お互いそんなことはわかりきっていた。それはいままでも、そしてこれからも変わることはないだろう。……それでも。たまにふと、こうして静かな空気を紡ぐ一瞬に、無防備な彼を見つける一瞬に、その口唇が欲しいと思うのは、いったい何故だろう、なんて考えてしまうのだ。ふと見せるそのさみしそうな視線の理由を、どうか教えて。"






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -