琉生×棗 R18 蛇口様、稜様リク


棗兄さんに特別な感情を抱いていると気付いたとき、僕は愕然とした。

こんな気持ち、忘れた方がいいと…そう何度も自分に言い聞かせた。

けど、棗兄さんへの想いはどんどん膨らんでいくばかりで…。

僕は遂に、思い切った行動に出る事にした…――。




深夜0時…。

僕はリビングで棗兄さんが帰ってくるのを待っていた。

緊張で唇が渇き、キッチンに水を飲みに行った。

「…うん…頑張ろう…。」

「…琉生?何を頑張るんだ?」

キッチンで小さくガッツポーズをしているところに、突然棗兄さんに話しかけられ、僕は思わず身体を硬直させた。

「…棗、兄さん…。おかえり…。気にしなくて、いい。それより…棗兄さんは、もう寝ちゃうの…?」

棗兄さんの上着の裾をキュッと掴むと、僕は熱い視線で棗兄さんを見つめた。

「ただいま。…ああ…風呂入って、寝るつもりだったけど。…琉生?ど、どうした…?」

「…寝かせない…。棗兄さん…僕ね…棗兄さんの事、好きになっちゃったんだ…ねえ、どうしたら、いいかな…?」

僕は棗兄さんにジリジリと近付き、ソファまで追いやると棗兄さんをソファに押し倒し強引に唇を塞いだ。

「んっ…!ん、ふ、ぅっ…!ん、ん…は、ぁ…はっ…琉生…俺を好きってのは…本当なのか?」

「…どうして、嘘を吐かなくちゃいけないの…?僕は…真剣だよ。いつだって…。」

僕は棗兄さんのネクタイを解くと、首筋に強く吸い付き痕を残した。

「っ…んぁ…っ…る、い…場所、考えろって…っ…!」

「…こんな夜中だもん…誰も来ないよ。それに…僕は、バレたって…平気だよ…?」

棗兄さんの着ているワイシャツの裾から手を滑り込ませ、乳首をキュッと捻ると棗兄さんは身体をビクッと揺らし甘い声を漏らした。

「んぁ……!ひ、ぁっ…琉生…胸ばっかりじゃ、もどかしいから…下も…触って…?」

棗兄さんの可愛らしいおねだりに、僕は堪らなく興奮するのと同時に、胸の奥が苦しくなるのを感じ切なげな視線を棗兄さんに向けた。

言われるままに、棗兄さん自身に服越しに触れる。そっと擦るように撫でると、棗兄さん自身はどんどん固く張り詰めていった。

「棗兄さん…僕、このまま…棗兄さんを抱いてもいいのかな…。棗兄さんの気持ち…僕、まだ…聞いてないよ…?」

涙目で棗兄さんを見つめると、棗兄さんは困ったように微笑むと、ゆっくりと起き上がり僕の頬を両手で挟むと愛しげに唇を重ねてきた。

「…そうだったな。俺も……琉生の事、ずっと好きだったんだ。だから…このまま、俺を…琉生だけのものにして…?」

「…うそ…だって…棗兄さん、僕の事なんて全然見てなかった気がしてたの…に…っ…。」

僕の瞳から溢れる涙を、棗兄さんの舌が優しく拭ってくれる。愛しくて、嬉しくて…涙が止まらないよ…。

棗兄さんが、誘うように自らスーツのファスナーを下ろし、目の前で下着ごと脱ぎ捨てて潤んだ瞳で僕を見つめてくる。

「…琉生…もっと、俺に…いやらしい事、して…?」

棗兄さん自身は、既に固く膨張しきっていて、ヒクヒクと震えて半透明な滴が止め処なく溢れている。

「…っ…棗兄さんの…こんなに固くなって、震えて…エッチな滴が溢れてる…可愛い…。」

僕は引き寄せられるように棗兄さんの昂りに指を添えると、裏筋にそっと舌を這わせた。

「んぁっ…や、ぁっ…ん、はぅっ…あっ…ん、ぁっ…!琉生…そんなっ…揉んだら…出ちゃっ…あ、ぁ……っ…んぁぁぁっ…――ッ!」

双球を揉みながら先端を強く吸うと、棗兄さんは身体をビクッと震わせながら僕の咥内にその欲を放った。

「ん…っ…棗兄さん…気持ち良かった…?」

「…そんな事、いちいち訊くなよ…恥ずかしい奴だな…おまえは。」

「…だって、気になるよ…それに…僕、まだ…棗兄さんの口から、気持ち良い…って言葉…聴いてないから…。」

僕がいじけたように呟くと、棗兄さんは頬を真っ赤にしながら僕の股間に触れた。

「……気持ち良かった。だから…もっと、琉生と気持ち良い事…したい…。」

小さな声で呟く棗兄さんの瞳は濡れて火照っていて、僕の理性は容赦なく破壊されていく。

「…棗兄さん…もう、僕のが欲しいの…?棗兄さんの、ここ…ヒクヒク震えて、いやらしく蠢いているよ…?」

達したばかりで敏感になっている棗兄さんの秘部に指を滑り込ませ耳元で問い掛けると、棗兄さんはビクビクッと身体を震わせ艶めかしい嬌声を上げた。

「ぁっ…は、ぁっ…んんっ…んぁっ……!琉生…っ…指、は…もういいから…琉生の…熱くて固くなってるの…俺の中に、頂戴…?」

「棗、兄さん…っ…!」

瞳からぽろぽろと涙を溢しながらねだられ我慢出来る筈もなく、僕は棗兄さんの両膝の裏側を押さえると、棗兄さんの濡れて淫らに蠢く秘部に熱く昂った自身を宛がいゆっくりと腰を押し進めた。

「んっ、ぁっ…!は、ぁっ…ふぁっ…ぃ、あっ!ん、ぁっあ…っ!琉生…も、っと…激しく、して…っ…!」

「棗兄さん……すごく、エッチな表情、してる…っ!僕…興奮しちゃうな……っ…!」

口元から涎を垂らしながら、淫らに腰を振る棗兄さんの姿は、とても妖艶で、可愛くて…僕は少し心配になってしまった。

「あ、はぁっ…ん、ぁっ…!ひ、ぁっ…んっ…あ、ぁっ…!琉生…っ…俺…も、う…っ…イキそ…ん、は、ぁ…んぁ……!」

「…棗兄さん…っ…他の兄弟には、こんな可愛い姿…見せないでね…?こんなにいやらしく喘ぐのも、身体を繋ぐのも…僕だけじゃないと嫌だよ…っ…。」

激しい律動の最中、棗兄さんの耳元で縋るように呟くと、棗兄さんはコクコクと頷きながら声にならない声を上げ自身から熱い欲を迸らせ、甘えるように僕に抱き付いた。

その後すぐ、僕も身体をブルッと震わせながら棗兄さんの中に欲望の証を放つと、抱き付いてくる棗兄さんの身体を優しく包み込むように抱き寄せ、顔中にキスを落とした。




行為の後…。

僕は5階の共用のバスルームで棗兄さんの中に残ったままの"愛しあった証"を処理していた。

「…これで全部、かな…。結構、沢山出しちゃってたみたい…。棗兄さん…?顔、赤いよ…?痛かった?」

「ん…っ…ち、がう…痛いんじゃなくて…その…っ…。」

棗兄さんが顔を真っ赤にして目を泳がせている。僕はその理由に気付くと、棗兄さんの秘部にそっと指を滑らせる。

「…感じちゃったんだ?ふふっ…可愛い…ここ…もっと弄られたいんじゃない…?」

「っ…!る、い…!調子に乗るな…もうじき、朝なんだぞ!もし見つかったらまずいだろ…。」

「…でも、まだ3時半だよ?あと少しだけ…棗兄さんとエッチな事、していたい…だめ?」

中で指をクイッと折り曲げ前立腺を刺激しながら耳元で甘えるように訊くと、棗兄さんはぴくんと身体を震わせ、甘い声を上げた。

「…んぁ…!…解ったよ…そんなに、琉生が…俺に触れたいなら…俺は構わないよ。けど、本番はナシだからな?キリがなくなっちまう…。」

「うん……棗兄さんの気持ち良くなる姿が見れるなら…僕は嬉しいから…。」

棗兄さんの濡れた素肌に唇を寄せていく。

「んっぁ…は、ぁ…んぁ…っ!琉生……っ…。」

乳首を甘噛みしながら、棗兄さん自身を扱いていくと棗兄さんは瞳から生理的な涙を溢し艶めかしい嬌声を上げた。

不意に、棗兄さんの手が僕の昂りにそっと触れ、包み込むように握った。

次の瞬間、僕自身を根元まで咥えしゃぶり出す棗兄さんに、僕は堪らなく興奮してしまった。

視覚的にも、聴覚的にも、そして愛しい棗兄さんが僕のを舐めているという状況にさえ感じてしまう。

「ん…ふ、琉生…気持ち良い…?さっきからすげえ溢れてくるけど…?」

「んっ…う、ん…っ…気持ち良すぎて…おかしくなっちゃいそう…棗兄さん…ごめん、やっぱり挿れたい…中には出さないから…!お願い…。」

「……いいよ…それなら…まあ、中で出しちまったら、また掻き出せばいいだけだし…琉生の好きなように、俺を愛してくれていいんだからな?」

優しく微笑み僕自身の先端に軽くキスをする棗兄さんが可愛くて、眩しくて…僕は堪らなく切ない気分になった。

僕は棗兄さんを抱き抱え浴槽に入ると、脚の間に棗兄さんを乗せ、棗兄さんのヒクヒクと蠢く秘部を指で押し拡げ、棗兄さんの腰を掴み下から一気に突き挿すように自身を埋め込んでいく。

「んっ…お湯の中だからかな…さっきよりも、感じちゃう…っ…。棗兄さんは…どう…?気持ち良い…?」

「あっぁっ…ん、ぁっ…!う、ん…すげえ、気持ち良い…中で、琉生のがゆっくり擦れて…興奮する…っ…ん、ぁ、あ…っ!ひぁっ…!」

「…棗兄さん…っ…可愛すぎて、心配になるよ…。他の兄弟に、こんな可愛い姿見せたら、お仕置き…だよ?」

棗兄さんの肩に軽く噛み付くと、棗兄さんは身体を大きく跳ねさせお湯の中に白濁を放ち、僕に凭れ掛かってきた。

僕はイク寸前で棗兄さんの中から自身を引き抜くと、お湯の中に欲望の証を放ち、棗兄さんの腰に両腕を廻した。


棗兄さんが僕のものになったのかどうかは、まだ解らない。

でも、棗兄さんが僕を好きだと言ってくれたのは、本当だから…

この腕の中に居る、とても可愛くて、少しだけ淫乱な君を、僕は離したくない。

それが、僕の今の…素直な気持ち。

君を好きになればなる程、不安になっていくのも確かで

素直に甘えたり、あんな風に淫らに喘いだり、無防備に涙を溢したり…

そういう姿を見せるのは、僕の前でだけじゃなきゃ嫌だよ。

「琉生…?どうした、黙り込んで…。」

「棗兄さん…そんな風に可愛い表情をするのは、僕の腕の中でだけにして…?」

僕が囁けば、君はまた可愛らしく頬を染める。

「…琉生が俺を可愛くさせてるんだろ?他の奴に、こんな風に甘えたりしないよ。だから、安心して…そのままの琉生で俺の傍に居てくれよ。」

「……うん…そうだよね…。棗兄さん…大好き、だよ…。」

そっと、唇を重ねると、また僕の身体は熱を持ってしまう。

「ん…ふ、ぁ……琉生…そろそろ、出ないと…逆上せるから…。」

「……うん…そうだね。じゃあ…続きは、夜まで我慢する…。今日は…夜を楽しみに、お仕事…頑張れそう…。」

「…っ…俺は夜が楽しみ過ぎて…仕事、手に付かないかも……なーんて…冗談だけどな。」

この人は、どこまで僕を夢中にさせたら気が済むんだろう。

僕は棗兄さんを強く抱き締めると、耳元で呟くように言った。

「…冗談だなんて、酷い…。僕の事で、頭がいっぱいになってくれてるのかなって…ちょっとだけ期待したのに…。」

「っ…!る、い……冗談なんて、嘘だよ。本当は……琉生の体温とか、言葉とか、キスの味とか、指の感触とか…そんなんで頭の中いっぱいだよ…!」

「…棗兄さん…本当…?…嬉しいな…僕も、棗兄さんの事で頭がいっぱいだよ…もっと、もっと…愛し合いたい…。一日がもっと長ければ、いいのに…。」

棗兄さんの肩に顔を埋めると、棗兄さんは何も言わずに僕の髪を撫でた。

このまま時間が止まればいいと…そんな残酷な考えさえ、今の僕には美しく思えた。


君が居れば、何もいらない。

君が居ないと、僕は生きていけない。

この心はもう、君からの愛なしでは何も感じない。

それくらい僕は、真剣に君の事を愛してる。

だから、君はずっとずっと、僕を好きで居てね…――。

「棗兄さん…愛してるよ。」

「ん…俺も…琉生を愛してるよ…。」

この腕の中でだけかわいくなって
(この独占欲はきっと、君が僕にくれた大切な感情だったんだね)

end.




蛇口様、稜様からのリクで、琉生×棗を書きました。
このCPは想像した事もあまりなかったので、愛を持って書けるか不安でしたが…最後にはもう琉生と棗を幸せにしたくて仕方なくなってました!
後処理と言う名の第二ラウンドをさせたかったので、若干文字数多めです。
これで昴に見つかったりして3P突入したら面白いのに…書きませんがね…!恐れ多くて書けませんよ!(笑)
蛇口様、稜様、リクエストありがとうございました。皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。

素敵なお題は寡黙様よりお借り致しました。ありがとうございました。



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