祈織×風斗 R18 さく様リク

もっと君の温もりを感じたいのに、素直になれない自分が嫌になる。

君を愛しく思えば思う程、僕は目を合わせる事さえできなくなってしまう。

本当は、今すぐにでも君に愛して欲しくて

僕の全てを、君に捧げたくて

堪らないというのに…――。




いつものように兄弟全員で夕食を摂った後、僕は早々と部屋へ戻ろうとしている祈織に駆け寄るとそっと祈織の服の裾を掴んだ。

｢なあ…祈織？ちょっと、話あるんだけど…。｣

｢風斗？何、どうしたの？そんな甘えた声を出して…。僕を誘っているの？｣

｢ばっ…バカじゃないの！僕がいつ、甘えた声なんか出したって言うんだよ！？祈織みたいな根暗、誘うわけないだろ！｣

僕が真っ赤になって否定すると、祈織は妖艶な表情で僕に近寄ってきて、その蒼白い手で僕の頬に触れた。

｢あれ…違ったの？残念だな…声がいつもより震えてる気がしたから、てっきり甘えたいのかと思ったのに。｣

｢…根暗な癖に無駄に色気あるからムカつくんだよ！祈織は！｣

そんな事が言いたかったんじゃないのに、僕の口からは可愛げのない言葉ばかりが飛び出してしまい、僕の胸はチクリと痛んだ。

｢僕、色気なんて出しているつもりないけど。それに…そんな根暗な僕に欲情しているのは、風斗でしょ…？｣

耳元で囁かれると、僕は肩をビクンと揺らし涙目で祈織を見上げた。

｢…っ…祈織の……意地悪っ！解ってるなら…もっと僕に触れてくれたっていいだろ…！｣

僕は瞳から大粒の涙をぽろぽろと溢しながら祈織に抱き付くと、その胸に顔を埋めた。


本当は、全部図星だった。

祈織に触れて欲しくて…祈織の全てを感じたくて…仕方なかった。

けど、そんな気持ちを全部、祈織に見透かされているようで…僕は素直になれずにいたんだ…。

｢…ふふっ。風斗、身体固くなってる。緊張…してる？｣

祈織の部屋に足を踏み入れるのは久しぶりで、僕は小さく頷くと潤んだ視線を祈織に向けた。

｢…うん、まあ。…ね、祈織…キス、して？｣

｢……風斗、瞳が潤んでいるよ？可愛いな…キスだけで、足りるのかな？｣

｢…！…そんなの…足りないに決まってるじゃん…！祈織のバカ…。｣

祈織の唇が僕の唇に重ねられると、僕は思わず瞼をきゅっと閉じた。

薄く唇を開くと、祈織の滑った舌が咥内に入り込んできて、僕は夢中で祈織の舌を追った。

｢……風斗のここ…もう、こんなに膨らんで脈打っているね…そんなに僕が欲しかったの？｣

僕自身を服越しに撫で廻す祈織の手つきがいやらしくて、僕は小さく身を捩らせ甘い吐息を漏らした。

｢んっ…は、ぁっ…そう、だよ…！祈織が欲しくて…身体が疼いてるんだよ…言わせるなよ、バカ…！｣

｢…ふふ、今の風斗…すごく、いやらしい表情をしているよ？たまらないよ…ゾクゾクする…。｣

祈織は僕の耳元で甘く囁くと、服の裾から手を滑り込ませ乳輪を撫でるように弄り、乳首を舌先で転がすように舐めてくる。

唇で優しく挟むように吸われると、僕は艶めかしい嬌声を上げ、熱を帯びた視線で祈織を見つめた。

｢ぁっ……！は、ぁ…んん……っ…祈織…も、乳首はいいから…僕のコレ…気持ち良くして…？｣

｢……だったら…自分で脱いで、おねだりしてみて。僕…風斗から求められた事って、あんまりないから…見てみたいな。｣

｢…はあ！？ど、どうして僕が、そんな恥ずかしい事を祈織のためにしなくちゃいけないんだよ…！｣

顔を真っ赤にして反論する僕に対し、祈織は爽やかな笑みを浮かべ僕の股間をツツ、となぞると普段より低めの声で言った。

｢だって…見られながら服を脱ぐのって、脱がされるよりもっと興奮するでしょ…？できるよね？風斗…？｣

｢…！……わ、解ったよ…！脱げばいいんだろ、脱げば…っ…。｣

これ以上反発しても祈織のテンションを下げてしまうだけだと思った僕は、祈織の熱い視線をひしひしと感じながらゆっくりと身に纏っていた衣服を一枚ずつ脱いでいった。

祈織に見られていると思うだけでどうにかなりそうなくらい感じ、僕自身はヒクヒクと震え先端からは半透明な滴が次から次へと溢れ出してしまう。

その滴が僕自身を伝い祈織の布団を濡らしていく光景にさえ興奮してしまい、僕は顔を耳まで真っ赤にし俯いた。

｢……風斗の、まだ直接触ってもいないのに…エッチな滴が溢れているね…。こんなに布団に染みを作って…暫く、この布団は洗えないな。勿体なくって…ふふっ…。｣

｢い、おり…っ…調子に乗ってないで、早く…僕に…いやらしい事、して……？もう、僕…我慢できないよ…っ…！｣

｢…うん、ごめんね。風斗の反応が可愛いから、つい意地悪したくなっちゃって…風斗、頑張ったから…ご褒美に、口で気持ち良くしてあげるよ。｣

祈織は優しい笑顔でそう言うと、僕の股間に顔を埋め、僕自身を右手で優しく包み込むように握り、裏筋にそっと舌を這わせてきた。

｢…ん、ぁっ…ひぁっ…！祈織っ…！も…っ、ダメ…っ…イッちゃ…あ、ぁっ…ん、あぁぁっ…――ッ！｣

口でして貰うのは女の子相手でも経験が無くて、僕はあまりの気持ち良さと祈織に舐められているという状況の両方に興奮し、我慢できずに祈織の咥内に熱い精を迸らせてしまった。

｢…んっ…。風斗、早いよ。そんなに限界だったの？…ここも、こんなにヒクヒク収縮させて…舐めて欲しい？それとも、指の方がいいかな…？｣

祈織の舌が僕の濡れてヒクヒク蠢く秘部にねっとりと這わされると、僕の下半身は再び熱を帯びてきてしまう。

指を一気に3本も捩り込んでくる祈織に欲情した僕は、恥ずかしさも忘れて脚を大きく開き、祈織の指を根元まで咥えようと自ら腰を揺らした。

｢…ぁっ…は、ぁ…！も…っ…指だけじゃ、足りないっ…祈織、の……固くて大きいの、挿れて…？｣

｢……風斗…！僕も…もう、限界…。挿れてあげるから、力…抜いていてね…？｣

祈織は余裕のない表情で僕を見つめると、僕の濡れてヒクついている秘部に自分の熱い昂ぶりを宛がうと、ゆっくりと僕の中に入ってきた。

｢あっ…は、ぁ…！ん、んぁっ…はぁ、んっ……！い、おり…！｣

｢風斗…気持ち良いの？勃ってる……。｣

激しい律動の最中、急に僕自身を握り込んでくる祈織に、僕は身体中に電流のようなものが奔るのを感じ、切なげな嬌声を上げた。

｢んぁ……っ！は、ぁ…ん………っ…気持ち良いに、決まってるじゃん…だって…大好きな祈織と、こんないやらしい事…してるんだから…！｣

｢…風斗に大好きって言って貰えて…すごく嬉しいよ。けど……今、それを言うのは反則だよ？めちゃくちゃにしたくなるから…。｣

祈織の顔が近づいてきたかと思うと、首筋にキツく吸い付かれた。紅く残ってしまった痕を舌先で撫でるように舐められ、僕は頬が熱くなるのを感じた。

最奥を数回突かれると、僕は一際高い嬌声を上げ、自身から半透明な滴を放つと祈織に抱き付き、その胸に頬を擦り寄せた。

その数秒後、祈織も僕の中に熱い精液を迸らせ、僕を強く強く抱きしめてくれた。



｢…祈織って本当は兄弟の中で一番変態だよね。｣

｢え…そう？僕は至って普通だと思うよ。あ…でも、風斗は素直じゃないから、思わず虐めたくなっちゃうんだ…嫌だったなら、ごめんね？｣

不安気な表情で見つめてくる祈織が愛おしくて、僕はそっと祈織の指に自分の指を絡めた。

｢…嫌だなんて、一言も言ってないじゃん？僕は、意地悪な祈織だって…大好き、だよ？｣

｢…ふふ、ありがとう。僕も、風斗の事が大好きだよ。これからも……ずっと、僕の傍に居てね。｣

僕の髪に優しく唇を寄せてくる祈織に、僕の心は温かな気持ちで溢れ返っていく。

｢……うん。頼まれなくたって、傍に居るから安心してよ。｣

繋いだ指先から、祈織の体温が伝わってくる。

これからも僕は、自分から素直に甘えたり、求めたりすることはできないかもしれない

でも、そんな素直じゃない僕でも、祈織は必要としてくれる

こんなに可愛げのない僕でも、祈織は可愛いと言ってくれる

僕の捻くれた心さえも、祈織には簡単に解かれてしまうんだ

｢…風斗。愛しているよ。…風斗は？｣

｢……ぼ、くも…祈織の事…愛してる…。｣

重なり合う唇から、僕の中にある祈織への愛が全部伝わってしまえばいいと…僕は、心から願った――。

もっと僕を欲しがって
(君の全てが、僕を素直にさせるから)

end.

さく様からのリクエストで、祈織×風斗でした。裏有、ラブラブ、ハッピーエンド目指しました。
自分で言うのも変ですが、祈織が程よくＳに仕上がったので気に入ってます。
風斗受って何気に初のような気もしますね。やっぱり、絡んでいれば何でも美味しく頂けるみたいです。
さく様、リクエストありがとうございました。皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。


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