棗×昴 R18 楓様リク




俺は、昴しか見えていないから

どんな昴でも可愛くて仕方ないんだ。

昴に一度でも触れてしまったら…

俺の中にある昴への醜いドロドロとした欲望に気付かれてしまったら…

昴を傷つけてしまいそうな気がして

堪らなく、怖いんだよ…―――。


ある日の朝…いつものようにかな兄と昴と俺の三人でロードワークに行った後のこと。

昴から、突然一本の電話があった。

俺は素直に嬉しかったんだけど、どうにも、昴の様子がおかしくて…。

「…もしもし、昴か?どうした?」

「…なつ兄…っ…頼みが、あるんだっ…は、ぁっ…。」

「……昴…?どうした?なんか、様子がおかしくないか?」

昴の色っぽい声に、俺は思わずドキッとしてしまった。

「…とにかく…っ…俺の部屋に…来て…?もう…っ…俺一人じゃ…どうにもできないんだ…っ…。」

「…分かった、すぐ行くから…待っててくれるか?」

「…はぁ…ん…待ってる…じゃあ…っ…。」

昴の吐息混じりの声に、俺の下半身には熱が生まれてしまう。

昴に一体何があったんだろうか…?

かな兄に何かされたのか…?俺の居ない間に何があったんだ…。

昴とかな兄を二人きりにさせなきゃよかったな…。

「…とにかく、早く行かないと…!」

あらゆる雑念を振り切るように、俺は昴の部屋へと急いだ。


「昴っ……!?…おまえ…どうして…裸、なんだ…?」

「なつ兄…遅い…!俺、もう来ないかと思って…っ…。」

昴の部屋に入ると、昴は生まれたままの姿でベッドに座り、おまけに脚を大きく開き…手は…昴自身を這い廻っている。

俺は状況が掴めず、ただただ目の前の昴の綺麗な身体に見入ってしまった。

「……かな兄に…何かされたのか?…もしかして…媚薬、飲まされた、とか…?」

「……うん…。多分、そうだと思う…。はぁ、ん…っ…なぁ…なつ兄…どうにかして…?」

「…どうにかって、おまえ…。…俺の事、誘ってんのか…?」

俺はゆっくりと昴に近寄ると、そっと昴の紅潮した頬に手を添えた。

「……うん…なつ兄が…欲しい………。なつ兄と…気持ち良いこと…したい…っ…。」

熱を帯びた視線を向けられ、俺は我慢出来ずに昴にキスをした。

上顎を舐め合うような激しいキスをすると、昴は不安と色欲が入り混じった瞳をしながら唇を薄く開いた。

「…昴……俺に気持ちはあるのか。俺は…昴の事が好きだ。けど…おまえは…昴は、俺の事…どう思ってるんだ?」

「……俺だって……なつ兄の事…好きだよ…?そうじゃなきゃ…こんな時に、呼んだりしないよ…っ…!」

泣きそうな瞳で俺を見つめた後、今度は昴の方からキスをしてきてくれた。

長いキスの後、昴は誘うように俺の股間に顔を埋め、服の上から俺自身に唇を押し当てた。

「…昴?俺のが欲しいのか…?…媚薬のせいだって解ってても、ヤバイな…これは…。」

「…欲しいよ…も…、とりあえずイキたいんだ…なつ兄が触ってくんないなら…一人でする…さっきまでも一人でしてたしな…。」

「それはさせない。昴が一人でするんじゃ、俺が来た意味ないだろ?…一緒に気持ち良くなろう?昴…。」

耳元で囁くと、昴自身はびくんびくんと震え、先端からは勢い良く白濁が飛び散った。

「………はぁっはぁっ…は、ぁ……出ちゃ…った…。」

「出ちゃった…って………可愛すぎるよ、昴……しかも…もう固くなってきてるし…媚薬、そんな大量に飲まされたのか?」

「…わかんねーけど…スポーツドリンクに入れたみたいだから、結構な量だったのかも…?」

「昴……俺も、もう結構キツイんだ。…昴に触れてもいいか?」

「…んぁっ…!ひぁ、ぁっ、んぁぁっ…!はぁ、は…なつ兄…もっと触って…っ!俺…なつ兄に、めちゃくちゃにされたい…っ…!」

再び勃起し始めた昴自身に指を這わせると、昴は甘い声を漏らしながら、普段なら絶対言わないような恥ずかしい事を口にした。

「昴…腰が揺れてるな…もう、俺のが欲しい?」

「…ん…欲しい、よ…っ…。」

「俺の…何が、欲しいんだ?昴の可愛い口から聴きたい…。」

俺の質問に、昴は頬を赤らめ少し躊躇った後、ゆっくりと口を開いた。

「なつ兄の…太くて固くなってるコレ…俺のお尻の穴に挿れて…奥まで突いて…俺の中に、なつ兄の熱い精液…いっぱい出して…俺を…なつ兄でいっぱいに、して…?」

昴は俺自身を服越しからゆっくりと撫で廻し、頬を真っ赤にしながら涙目で俺を見つめた。

「……100点だよ、昴。…媚薬効いてるし、慣らさなくても大丈夫か…じゃあ、挿れるからな…昴、焦らしてごめんな。」

俺は昴の瞼にキスをすると、着ていた服を性急に脱ぎ、昴の濡れてヒクヒクと蠢く秘部に自分の熱く昂ぶった自身を宛がうとずちゅ…っという卑猥な水音を立てながら挿入した。

「んぁっあっ…!は、ぁっあっ…!あ…っ、ぁっ…!んぁぁぁぁっ…―――ッ!」

最奥を数回突き上げただけで昴は呆気なく達し、再び腰を動かし出すとまた徐々に固く張り詰めていく昴自身を見て、俺は堪らなく興奮してしまった。

「あっあぁんっ…!は、ぁっ…!んぁっ、ぁっ…んぁ……!なつ、に…ゃんっ…!なつ兄…好きっ…大好き…っ!」

「っ…!昴……っ…昴の中…すげえ熱くて…溶けちまいそうだ…っ…!俺も…大好きだよ、昴…っ!」

「んぁっはぁ…んっんっ…ぃ、あっ…!なつ兄…!も、イッちゃ、…っあぁぁっ……―――ッ!」

入口まで引き抜いては最奥まで思いきり突き上げていると、昴にまた限界が訪れたのか、昴の中は俺自身をきゅうきゅうと締め付け、自身から透明な滴を放ち絶頂に達した。




結局昴は自慰を合わせると5回もイッたらしく、俺の腕の中でぼんやりとしている。

そんな色っぽい姿も愛おしくて、俺は昴を抱き締める腕に力を込めた。

「…なつ兄…俺、今…なつ兄でいっぱいになってる…心も…身体も…。」

「…昴…またおまえはそういう可愛い事を…。俺は一回しかイッてないんだから、あんまり誘惑するなよ…。」

昴の額に唇を寄せると、昴は少し不満そうに俺を見つめて呟いた。

「…本当の気持ちなんだから、いいだろ?それに…俺は、なつ兄となら…何回でもしたいし…。」

「…昴…今の、本当か?だったら…俺が毎日、おまえを求めても…受け入れてくれるか?」

「…なつ兄なら…いいよ?沢山愛して…?なつ兄の愛が欲しい…。」

濡れた瞳で見つめられ、俺は我慢できずに昴の唇を塞いだ。

そして、その後はただ…互いの肌に、落ちていくだけだった…―――。


抑えきれない欲望
(君を感じさせるのは、いつだって俺でありたいんだ)

end.



楓様より、要に媚薬を飲まされた昴を介抱しようと昴の部屋へ行く棗。でも昴に誘惑され我慢できずに昴を襲ってしまう裏が読みたいとのリクを頂きましたので、書いてみました。媚薬ってイってもイってもイっちゃう、そんなイメージです。楓様、リクありがとうございました。皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。


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