要×梓 pixiv掲載作品。


あーちゃんを想う度、胸が苦しくなる。

あーちゃんの一番大切な人は、つばちゃんだという事実が俺を苦しめる。

誰よりもあーちゃんを解っているのは、つばちゃんだってことは、俺も良く解っているつもりだよ。

だけどね…心のどこかで、自分だって負けないって…そう思っている俺が居るんだ。

あーちゃんを奪う勇気すらないくせに…本当に、バカだと思う…。

ねえ、あーちゃん。一度でいいから…その綺麗な瞳に俺を映して?

あーちゃんの事が好きで、好きで…堪らなく切ないんだ―――。


ある日、俺に絶好のチャンスが訪れた。

「ただいま。…あれ?かな兄、一人?みんなまだ帰ってないの?」

「…うん。俺もさっき帰ってきたけど、誰も居ないみたいだね。…ねえ、あーちゃん?」

あーちゃんが俺の向かいのソファーに座ったのを確認すると、俺は静かに口を開いた。

「うん?どうしたの?」

「…隣、座ってもいいかな?話したい事があって…。」

小さく頷くあーちゃんに優しく微笑みかけ、そっと隣に腰を下ろした。

「かな兄…話って?なんか、深刻そうな顔、してるけど…何か悩み事?」

心配そうに見つめてくるあーちゃんの肩を掴むと、強引に唇を塞いだ。

「んんっ…ふ、ぅ…んっ!かな、兄…どうして、こんな事…?」

「…好きだからに決まってるでしょ?俺…好きでもない人に、キスなんてしないよ。あーちゃんの事が好きなんだ…。」

「好きだからって…僕の気持ちはどうなるの?」

あーちゃんの頬は赤く染まっていてその綺麗すぎる瞳には薄っすらと涙が浮かんでいる。

真っ赤になったあーちゃんの頬に手を添えると、あーちゃんはビクッと身体を震わせ甘い吐息を漏らした。

「…あーちゃんは、俺の事…兄弟以上には見れない?」

「……ちょっと前まではね。今は……今は、かな兄にもっと触れて欲しいって…そう思ってる…。」

「っ…あーちゃん…いいの?そんな事言っちゃって。俺のセックスは結構しつこいよ…?」

「…ふふ、覚悟してるよ?それに…しつこいセックスも嫌いじゃないしね。」

綺麗な顔で笑うあーちゃんに微笑み返すと、あーちゃんの手を引いて俺の部屋に向かった。

エレベーターの中でキスをすると、あーちゃんは恥ずかしそうにしながらも自分から舌を絡めてきた。

「ん…あーちゃん、キス上手いね。…つばちゃんに教わった、とか?」

「…どうしてそうなるの?…言っておくけど、椿とキスをした事なんて一度もないからね?頬っぺたになら何度かあるけど…。」

「…そっか。なら良いんだけどね。でも…頬っぺたでも妬けるなー…。」

頬を膨らませながらあーちゃんの頬に触れると、あーちゃんは困ったように笑っていた。


部屋に入ると、あーちゃんをベッドに押し倒し首筋に優しくキスをし、服のボタンを一つずつ外していく。

「…ぁっ…かな、兄…っ…んぁ、はぁ、んん…乳首、好きなの…?さっきから胸ばっかり…んぁ、ぁ…っ!」

乳輪をなぞりながら、乳首に舌を這わせるとあーちゃんは涙目になりながら身を捩らせ訊いてきた。

「好きだよ。俺、前戯には結構時間かけるタイプだからね…あーちゃんは他の場所も触って欲しいんだ?」

俺が意地悪く訊くと、あーちゃんは頬を真っ赤にして濡れた瞳で俺を見つめた。

「…かな兄の意地悪。男だったら解る筈でしょ…!僕の…もう、痛いくらい大きくなってヒクついてるの…かな兄が責任持って楽にして…?」

あーちゃんの中心に目をやると、そこは服の上からでも分かるくらい膨らんでいた。

あーちゃんの服を下着ごと脱がすと、あーちゃん自身が元気よく顔を出した。

あーちゃん自身に直に触れると、先端からは半透明な滴が次から次へと溢れ出し、俺の手を濡らしていく。

「…あーちゃんの…可愛い…。食べちゃいたいなあ…ねえ、食べちゃってもいい?」

俺はあーちゃんの答えを待たずにあーちゃん自身に手を添えると、上下に扱きながら裏筋に舌を這わせた。

舐める度に咥内であーちゃん自身が大きくなっていくのを感じると、俺はもう片方の手であーちゃんの秘部に触れた。

「ぁひっ…んぁぁっ…!ふ、あ…はぁっ、んん…!かな兄…も、出ちゃ、う…あ、ぁ…っ…んぁぁぁっ…―――ッ!」

あーちゃんは身体をびくんびくんと跳ねさせながら、俺の咥内に熱い欲を放った。

「ん…あーちゃんの精液、美味しい…。もっと感じさせてあげるよ…俺しか見えなくなるくらいにね…。」

達したばかりのあーちゃんの敏感な秘部に指を挿れると、じゅぷじゅぷという水音を立てながら掻き回す。

中で指をクイッと折り曲げると、あーちゃんは一際高い声を上げた。

「ぃぁああっ…!やっ…変になっちゃう…もう…かな兄のが、欲しいよ…っ…!」

「あーちゃん…っ…!」

口許から涎を溢しながら懇願してくるあーちゃんに、俺はたまらなく欲情した。

俺はあーちゃんの腰を掴むと、体液と先程放った精液で潤いヒクヒクと蠢いているあーちゃんの秘部に俺の熱く膨張しきった欲の塊を宛がい、一気に貫いた。

「あっ…あぁんっ…!はぁ、あ…!んんっ…ぁふっ…ぁ、んぁっ…!かな兄の…っ…おっき…あ、んぁっ…!」

「あーちゃんの中…締め付け良すぎっ…たまんないよ…あーちゃん…!大好きだよ…っ…!」

激しく突き上げる度、あーちゃんの中が俺をきゅうきゅうと締め付けるから、俺はすごく感じてしまった。

「あぁっ…ん、ぁ…!僕、も…かな兄の事…好きだよっ…!あ、ぁ…っ…んぁぁあっ……―――ッ!」

最奥を数回突くと、あーちゃんは切なげな声を上げながら自身から熱い精を迸らせ、力尽きたようにベッドに寝転んだ。

その数秒後に俺もあーちゃんの中に欲望の証を注ぎ込むと、あーちゃんを包み込むように抱き寄せた。



「…ねえ、あーちゃん?これっきり、なんて事は…ないよね…?」

行為の後、不安になってしまった俺はあーちゃんを見つめて訊ねた。

「…かな兄が、僕を愛してくれるなら…僕も、かな兄を愛していくよ。だから…僕を離さないでね。」

あーちゃんの手が俺の手に重なる。そして、そっと唇に温かいものが触れた。

「…絶対に離さない…俺のものになってね、あーちゃん。」


君の事が何よりも大切だから、不安になって傷つける事もあるかもしれない

でも、この胸に溢れて止まらない想いが君に全て届いたら…

その時は、心の底から君への想いを信じよう

君からの愛と、君への愛だけを見つめて

君と二人で歩んでいきたいんだ…―――。

君だけを見つめてる
(君の事が好き過ぎて、君以外目に入らないんだ)

end.

拍手の方でリクエストがありましたので、書いてみました。要さんのエロさがあんまり出せなかった…梓の可愛さも…精進します。皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。


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