棗×昴 R18

昴の事を想う度、胸の奥が熱くなってしまう。

昴に触れたくて、昴を感じたくて

昴を俺だけのものにしたくて…堪らなくなる。

今の俺を突き動かすのは、昴への抑えきれない欲望だけ。

それだけしかないから…―――。



俺がこのマンションに帰って来てから、数か月が経った。

どうしても昴の傍に居たくて、衝動に任せるようにしてここに来たけど…。

毎朝、昴と一緒に走れるのはすごく楽しい。

ただ、汗をかいた昴を見ると、90%の確率で欲情してしまうのが難点だな。

その汗で濡れた肌、乱れた息、上気した頬…全てが俺を誘惑するから…。

「はぁっ…はぁ……なつ兄、幾らなんでも速すぎるだろ…ちょっとは俺のペースに合わせてやろうとか思わないのか…っ…。」

「……ああ、悪い。速かったか?昴と走るの楽しいから、つい調子に乗っちまった。あれ…昴、Tシャツ、汗で透けてるぞ。」

「やっぱり…今のなつ兄、輝いていていいな。…え!?…うわ、本当だ…ちょっと、このままじゃリビング行けないし…俺、一旦部屋戻って、着替えてくる…!」

俺は恥ずかしそうに自分の身体を抱き締めながらエレベーターに乗り込む昴の腕を咄嗟に掴むと、思いきり抱き締め肩に顔を埋めた。

「昴……シャワー浴びるのか?風呂上がりのおまえを、他の兄弟達に見せるのは腹立たしいんだが……。」

「な、なつ兄!くっつくなよ…!俺…今、汗かいてるんだから……恥ずかしいだろ?」

「恥ずかしくなんかないさ。俺も汗かいてるんだし……それに、大好きな昴の匂いだからな。けど…そんなに恥ずかしいなら、これからもっと汗かくような事…俺とするか?」

耳元で甘く囁くように言うと、昴は顔を耳まで真っ赤にして俯いてしまった。

「…んっ…な、なつ兄は朝から盛り過ぎなんだよ…!汗でベタベタしてるんだから、風呂ぐらい入らせろって…!」

「…汗かいてる昴、色っぽいから欲情するんだよ…昴は、俺と寝るのは嫌か?」

「そっ…それは…別に、嫌じゃないけど…って、そういう事じゃなくてさ…!」

昴の可愛い反応に俺の身体は更に熱く昂ぶってきてしまう。昴を抱きたくて堪らない。

「…嫌じゃないのか?だったら何も問題ないな。昴…俺は、おまえが欲しい。傍に居るだけじゃ、足りないんだ…。」

「…っ…なつ、兄…解ったよ…解ったから、部屋に入るまでは離れてくれよ。他の兄弟達に見られたら、恥ずかしいだろ…?」

頬を赤らめ瞳を潤ませながら俺を見つめてくる昴が可愛くて、俺はずっと触れていたいのをぐっと堪えて昴から離れた。





部屋に入ると同時に昴に後ろから抱き着き、首筋に唇を寄せた。

「…昴…このまま抱いてもいいか…?俺、今すぐおまえが欲しい…。」

昴のTシャツの裾から手を入れ乳首を弄ると、昴は身体をびくびく震わせ甘い声を漏らした。

「っ…んぁ…っ…しゃ、シャワー浴びてからじゃ、ダメなのか…?汗かいてるし…汚いよ…。」

「……汚いなんて思わない。セックスが終わったら一緒に入ろう?」

「…でも…なつ兄、時間大丈夫なのか?今日も仕事なんだろ…?」

「そんな事は気にしなくていいって。まだ6時だし…全然間に合うから…。」

俺は昴を抱き締めながらベッドの傍まで行くと、そっと昴をベッドに押し倒しその唇にキスをした。

昴の舌を撫でるように舐め廻し、艶めかしい水音を立てながら咥内を堪能した。

漸く唇を離すと、昴は色っぽい声を上げ身を捩らせた。

ふと昴の中心に目をやると、そこはジャージの上からでも分かるくらいに膨れ上がっていて、俺は思わず息を呑んだ。

「…んんっ…は、ぁ…ん……っ…なつ、兄…。」

「昴…キスだけで感じたのか?もうこんなに固くして…興奮してる?」

「…だ、だって…!なつ兄…キス、上手いから…気持ち良くて…っ…。」

恥ずかしいのか段々と小さな声になっていく昴が可愛くて、俺は昴の髪を優しく撫でた。

「…俺とのキス、そんなに良かったか?でも…俺はもっと違う場所にもキスしたい…昴の全てを感じたい。いいよな…?」

「…うん…気持ち良かった…。っ…ち、違う場所って…なつ兄の変態っ…。…ん…愛して?なつ兄の全てを…感じさせて…?」

昴の乳首に舌を這わせながら、昴のジャージを脱がせていく。

昴自身を下着の上から撫で上げると、昴は脚をガクガクさせながら切なげな声を漏らした。

「…昴のここ…下着の上からでも分かるくらい、熱くて脈打ってる…。そそられる…。」

「んぁ……!ぁ、んん…な、つ兄…ちゃんと触って…?」

涙目でねだられ、俺はそっと昴の履いている下着を膝下まで降ろした。

昴自身はもう既に固く膨張しきっていて、そっと先端にキスを落とすとぴくんと震えて先走りの滴が溢れた。

「…昴の、こんなに明るい時間に見た事ってあんまりないよな。やっぱり可愛いな…舐めてもいいか?」

「んぁっ…そこで喋るなって…!訊かなくていいから…っ。俺に…なつ兄の事、拒むなんて…出来るわけないだろ…?」

「…昴…そんな事言うと、俺…調子に乗るかもしれないぞ…?昴を困らせてみたくなる…。」

俺はそう呟くように言うと、昴自身を手で包み込み根元から扱き上げ先端を口に含むと卑猥な水音を立てながら舐めていく。

「あっあぁぁんっ…んぁ、ぁ…はぅっ…あっ…!なつ、に…んぁっ…あ、も…っ…そんな吸ったら…出ちゃ、ぁっぁ…あぁぁっ……―――ッ!」

先端を思いきり吸うと、昴は悩ましい嬌声を上げながら俺の咥内に熱い精を放った。

俺はそれを一滴残さず飲み干すと、昴が熱い視線で俺自身を見つめている事に気付きそっと昴の顔を覗き込んだ。

「…どうした?昴。そんなに俺の見つめて…もう欲しくなったとか?」

「…今日は…お、俺も…なつ兄の…舐めたい。俺もなつ兄を…気持ち良くしてあげたい…。」

顔を真っ赤にしながら言う昴に、俺まで気恥ずかしくなってしまった。

「…いいよ。昴が舐めてくれたら、俺…すげえ嬉しいから。」

昴に優しく微笑みかけると、昴もまた嬉しそうに微笑んでくれた。

昴の唇が俺自身に触れ、遠慮がちに舌が這わされる。

手で握られ、先端を吸われると身体の奥からじわじわと射精感が湧き上がってくるのを感じ俺は眉を顰めた。

「ん、ふっ…はぁ、ん…く、なつ、兄…気持ち良い…?」

俺のを咥えたまま目線だけを上げて訊いてくる昴に、俺は思わず目を逸らした。

「…ああ。すっげえ気持ち良いよ…思わずイキそうになった。でも…俺は昴の中でイキたい。後ろ…慣らすからな。」

昴の口から自身を引き抜くと、昴の秘部に指を滑り込ませる。汗と先走りの蜜で濡れてヒクヒクと収縮し俺の指を締め付ける光景は、実に卑猥だった。

グチュグチュといやらしい水音を立てながら中で指をバラバラと動かすと、昴は涙を溢しながら甘い声で喘いだ。

「ん…なつ兄の指…熱い…っ…んあ、ぁっ…はぁ、ん…っ…ぁ、あ…っ…。」

「…っ…昴…俺…もう我慢できない…っ…昴の中に挿れてもいいか…?」

「いいよ…っ…俺も…なつ兄が欲しいから…っ…!」

昴の言葉を訊くと、昴の秘部に固く膨張しきった自身を宛がい、ゆっくりと腰を押し進めていった。

「っ…昴の中…狭くて温かくて…気持ち良いな…っ…すごく感じる…っ!」

何度も激しく突き上げる度、昴の中は俺をきゅうきゅうと締め付けてきて、俺は何も考えられない程に感じた。

「あっあぁんっ…!んぁっは、ぁ…んんっ…!ぁ、ひぁっ…!なつ兄…っ…好き…大好き…あ、ぁ…んぁぁっ…あ、ぁ…んぁぁあぁっ…――!」

「昴…昴…っ!俺も…昴の事が大好きだよ…っ…昴だけを…ずっと、愛していくから…っ…!」

最奥を数回突き上げると、俺と昴はほぼ同時に白濁を放ち、絶頂を迎えた―――。



情事後、俺と昴は二人でシャワーを浴びていた。

最初は恥ずかしがっていた昴だけど、後処理しなきゃいけないだろ?と言ったら渋々OKしてくれた。

「よし…これで全部だな。昴…痛くないか?身体。」

「ん…っ…だ、大丈夫だよ…。それよりも、なつ兄……時間はまだ大丈夫なのか?」

「今何時だ…7時半か。あと30分で出なきゃならないけど……昴、もしかして…寂しいのか?」

昴の顔を覗き込むと、顔を真っ赤にしながらこくんと頷く昴に、俺の身体にまた熱が生まれた。

俺は昴を力いっぱい抱き締めると、耳元で囁くように言った。

「帰って来たら、また昴を感じさせてくれよ。それを励みに仕事頑張るからさ。」

「……分かった。なつ兄…仕事、頑張れよ。俺は夜まで体力温存しとくから。」



君を想う度、俺の心は熱くなる。君を感じる度、俺の身体は熱を持つ。

どれだけ君を抱いても、熱は治まるどころか次から次へと生まれてしまうんだ。

でも、昴ならこの熱を受け止めてくれるって…俺は、信じているよ―――。


熱が生まれるとき
(俺の全てが、君を欲しているんだ)

end.


連続で同じCPですみません…ブルーで棗×昴にどっぷりはまっちゃいまして(笑)まだまだブラコン熱治まりそうにないんで、これからもお付き合いくださいね。ひたすらR18だと思いますが、皆さんに少しでも楽しんで貰えていたら嬉しいです。

素敵なお題は休憩様よりお借り致しました。ありがとうございました。



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