棗×昴 R18


俺は、ずっと前から昴の事が好きだった。

昴を特別視していると気付いた時…俺は怖くなって、わざと昴を俺から遠ざけようとしたんだ。

この想いに気付かれてしまったら…きっと、昴に嫌われてしまう。

でも…そんな勝手な気持ちで、逆に昴を傷つけてしまった。

俺は…昴にとって、最低な兄貴だったと思う。きっと、今も…。

でも、昴は俺にとって…誰よりも…何よりも大切な存在だよ。

昴…もう一度、俺と向き合ってくれないか。

昴に嫌われたままで生きるのは…もう、限界なんだ…。




昴のバスケの試合に、俺は足を運んでいた。昴に気付かれないように、一番奥の席を陣取って。

昴…バスケ上達してるな。前に試合を見たのが1年以上前だから、当たり前と言えば当たり前なんだけど…。

それよりも、汗ばんだ素肌や筋肉質な二の腕に目が行ってしまい、俺は小さく溜息を吐くと静かに会場を後にした。

家に帰る途中、背後に誰かの気配を感じてゆっくりと振り返った。

すると、そこにはずっと会いたかった昴の姿があり、俺は驚きのあまり言葉を失った。

「はぁっ…はぁ…なつ、兄…来るなら一言、連絡くらい…してくれたっていいだろ…!」

「悪い…でも、昴は…俺に会いたくなかっただろ?俺に応援されても…嬉しくないだろ?」

俺は昴に触れたいのを必死で我慢しながら、昴の瞳を見つめて呟くように言った。

「…俺は…なつ兄と…ずっと、仲直りしたいって…そう思ってたよ…!俺から逃げんなよ…なつ兄…。俺は…なつ兄に応援されたら頑張れるよ…?」

昴の一生懸命な姿に、俺の胸はトクンと高鳴った。

俺より少し背の高い昴の頬にそっと触れると、昴の方から抱き付いてきた。

「なつ兄…っ…会いたかった…俺…ずっとなつ兄が好きだったんだからな…!」

突然の昴の告白に、俺は目を見開き昴の身体を押すと昴から離れた。

「…昴…おまえ、俺が好きなのか…?…いつから?」

「なつ兄が…一人暮らし始めた頃からかな?なつ兄になかなか会えなくなって、なつ兄の事ばかり考えてる自分に気付いて…それで…。」

昴の言葉が信じられなくて、俺はそっと昴の手を握った。昴は優しく握り返してくれて…俺は昴を強く抱き締めた。今度は自分から…。

外なのにも関わらず抱き合っていた事に気付くと、俺達はゆっくりと離れ、顔を見合わせて微笑み合った。


俺の家に昴を連れて行くと、昴はベッドの端にちょこんと座って部屋中を見廻していた。

俺は昴の隣に座ると、昴の身体をそっと抱き寄せその頬にキスを落とした。

「…昴…俺…ずっとお前が好きだったんだ。昴を男として見てるって気付いた時…俺、真っ先に昴から離れる事を考えた。昴に気持ち悪いって思われたくなかったから…。でも…間違っていたんだな。俺…ずっと昴に寂しい想い、させていたんだな。ごめんな?昴…。」

「なつ兄…俺だってずっと…なつ兄の事、好きだったよ…?俺は…なつ兄の事、気持ち悪いなんて思わない。なつ兄が俺から逃げた事に傷ついていたんだ…だから、もう…俺を独りにしないで…ずっと、俺の傍に居て…?」

昴は瞳に大粒の涙を浮かべながら俺を見つめてくる。俺は我慢できずに昴の唇を塞いだ。

絡み合う舌が熱くて、身体が熱を帯びてくるのが解り俺は夢中で昴の舌を追った。

「そんな顔されたら…俺、優しくできなくなりそうで怖いよ…。昴の全てに触れたくて…気が狂いそうだ…。」

「…優しくなんて…しなくていいからっ…なつ兄の思うように…俺を愛して…?なつ兄…。」

昴の熱っぽい視線を見た瞬間、俺は昴をベッドに押し倒していた。

昴の首筋に顔を埋めると、強く吸い付き痕を残した。

赤く色づいた所を舌で舐めると、びくっと身体を震わせる昴に俺は堪らなく欲情した。

「…首舐められただけで感じてるのか?感度良いんだな…そそられるよ…。」

「やっ…んぁっ、はぁ…んんっ…仕方ないだろ…っ…好きなんだから…なつ兄の事…っ…。」

昴があまりにも可愛い事を言うから、俺は頬が熱くなるのを感じ昴から目を逸らした。

「…昴…おまえ、可愛すぎだよ…甘い声上げた後にそんな事言われたら…心臓破裂するって…。」

「い、いいだろ?別にっ…。本当の気持ちなんだから…。」

顔を真っ赤にする昴の髪にそっと指を通すと、昴は嬉しそうに笑った。

昴の服を脱がせていくと、昴は恥ずかしいのか涙目で俺を見つめてきた。

乳首に指を這わせると、そこはもう真っ赤に色づきぷっくりと腫れ上がっていて…俺は思わず息を呑んだ。

「…乳首、真っ赤だな…可愛い…食べちゃいたくなるな…。」

「ぁっん……なつ兄…っ…噛んだらダメ…あっ…んぁっ……!」

昴の乳首を甘噛みすると、昴は甘い声を上げ俺の髪を掴んだ。

「どうして?俺の思うように…抱いていいんだろ?昴……もっと、俺を求めて……昴…っ…。」

昴自身にそっと触れると、昴はびくんと身体を震わせ悩ましい声で啼いた。

両手で包み込み根元から擦り上げ、先端に舌を這わせると昴自身からは半透明な蜜がトロトロと溢れ出してくる。

俺はそれを夢中で舐めると、昴は脚をガクガクさせながら感じてくれた。

「あっ…ぃ、ぁ…んんっ…ひ、ぁ…!ん、はぁっ…や、ん…っ…なつ、に…いっ…っ。」

「昴のここ…もうこんなに固くなって、ぐちゅぐちゅになってる…。気持ちいいのか…?昴…。」

「やっ…そんな事…訊くなよ…!なつ兄の…意地悪…っ…!」

涙目で俺を睨んでくる昴に、俺の中の理性が完全に崩れ去った。

俺は昴の秘部に指を二本入れ、中でバラバラと動かしながら昴のイイ所を探る。

「あっ…あぁぁっ…!んぁ、ぁ、んんっ…なつ、兄…っ…も…欲し…っ…!」

「…っ…昴…!」

火照った瞳でねだられると、俺は昴を抱き寄せその赤く染まった唇にそっとキスをした。

そして、昴の腰を引き寄せると自分の固く膨張しきった自身を秘部に宛がい、ゆっくりと挿入した。

「あっぁんっ…!あっぁっ…ひぁっ…!なつ、に…おっき…っ…あ、ぁっ…んぁっ…!」

「っく…っ…昴…!昴の中…すげえ熱い…溶けちゃいそうだな…。」

「やっ…ぁっ…!なつ、兄…っ…も、俺…っ…出ちゃ、…っあぁぁっ…ん、ぁ…んぁぁぁぁ―――ッ!」

卑猥な水音を立てながら何度も引き抜いては一気に突き上げると、昴は背中を仰け反らせながら真っ白な精液を自身から放出した。

その後すぐ、俺も昴の中に熱い精液を迸らせると、ゆっくりと昴の中から引き抜こうとした。

「…ん…っ…や…!なつ兄…抜かないで…?俺…もう少しこのまま…なつ兄を感じていたい…。」

「っ…!す、ばる…っ……そんな事言うなよ…また勃っちまうだろ…?」

昴の中に入ったままの俺自身は僅かに膨らんでしまい、俺は落ち着こうと昴を抱き締めた。

「…ぁ…っ…なつ兄…俺…ずっとなつ兄と一緒に居たい…。離したく、ない…っ…。」

きゅうきゅうと俺を締め付けて離さない昴が可愛くて、俺は昴の髪を優しく撫でると耳元で諭すように囁いた。

「…俺だって、昴を離すのは嫌だよ。けど…このままずっと入れたままだと、昴が辛くなっちゃうから…だから…抜いていいか?昴…。」

「……うん…解った。ごめん…俺、我儘言った。困らせちゃって…ごめんなさい、なつ兄…っ…。」

昴が泣きそうな顔をして俺を見つめてくる。そんな昴が俺は愛しくてたまらなくて…俺はそっと昴から自身を引き抜くと昴の身体をギュッと抱き締めた。

「…大丈夫だよ。これくらいの我儘じゃ困ったりしないから。むしろ、可愛くて困るって感じだから。」

なあ、昴?こんなに愛しいから、衝動に任せて辛い思いをさせたりしたくないってこと。お前なら、解ってくれるよな?

俺はお前を大切にしたいんだ。俺はいつだって、昴の事だけを想っているよ。昴しか見えないくらいに、俺は昴に夢中なんだ。

今は、何も考えずに…ただ、昴の温もりを感じていたい。昴が俺のものになったという事実を…噛み締めていたいから…―――。

君だけを感じていたくて
(今はただ、昴の事だけを考えていたいんだ。)

end.


遊乃様より棗×昴を増やしてほしいとリクエスト頂きましたので、早速書いてみました。
ちょっと昴が可愛くなりすぎたような気がしてます…気に入って頂けたらいいのですが。
リクエストありがとうございました。これからもこんな拙い文ばかりのサイトですが楽しんで頂けたら嬉しいです。



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