祈織×梓 R18




兄弟達が寝静まった夜中の2時。

僕は一人リビングのソファーに蹲っていた。

正確に言うと…自慰に没頭していた。

「ん…ッ…は、ぁ…っ…んん…っ」

夢中になりすぎて、僕は気付けなかった。後ろに人が居る事に…。




「梓兄さん……何してるの?」

「…!…い、祈織……?祈織こそ、どうしてこんな時間に…?」

ゆっくりと僕に近づいてくる祈織に、僕は慌てて乱れた衣服を整えた。

その視線はあまりにも鋭くて、僕は身体が熱くなるのを感じた。

「梓兄さん……僕に、梓兄さんの感じてる顔、見せて…。」

「い、おり…っ…だ、め…恥ずかしいよ…っ…。」

祈織は一切僕に触れようとせず、視線だけを僕に向けてくる。

至近距離で見つめられ、恥ずかしさのあまり涙が溢れてくる。

「…梓兄さん。服…全部脱いで、見せて…?梓兄さんのイクところ…僕に見せて?」

「…どうして祈織は、僕のオナニーが見たいの?たまたま見つけたんでしょ?僕が一人でしてるところ…。」

「…梓兄さんが好きだから…それに、一人でしてる姿を見て…可愛いな、って思ったから…。」

祈織が耳元で恥ずかしい事を言うから、半勃ち状態だった僕自身は僅かに大きさを増し、先端からはトロトロと滴が流れ落ち始める。

「ぁ…っ…嘘…っ…声と視線だけで…こんな……っ…。」

「…梓兄さん…可愛い…。僕に見られて興奮してるんだね…。僕…梓兄さんの全部が見たいな。服…脱いでくれるよね?」

祈織の強い視線に、僕は抵抗するのを諦め身に纏っていた衣服を全て脱いだ。

上から下まで舐め回されるかのように見つめられると、僕は思わず甘い声を上げてしまった。

「…ん、ぁ…んん……祈織…っ。」

「梓兄さんの…また大きくなったね?…ねえ、梓兄さん…自分で触ってみせてくれない?」

「えっ…そんなの、無理…っ…恥ずかしすぎて死んじゃう…っ。」

僕は涙目で祈織を見つめると、首を小さく横に振った。

すると、祈織は僕自身をじっと見つめながら…舌をぺろぺろと動かし出した。

不思議な感覚がする…まるで、祈織に舐められているみたいで興奮する…!

僕は気付くと、自ら自身を掴み扱いていた。そして僕は、祈織の目の前で熱い精を迸らせた。

「梓兄さん……すごく可愛かったよ…。」

「…祈織…僕、もっと気持ち良くなること…祈織としたい…。」

火照った瞳で祈織を見つめると、祈織は優しく微笑みながら僕を抱き締めてきた。

「僕も……梓兄さんと…エッチな事したいなって思ってた…。」

祈織の唇が僕の首筋に触れる。強く吸い付かれると、僕は甘い声を漏らし祈織を抱き締める腕に力を込めた。

「…ぁ…っ…祈織も…服、脱いで………?」

「…うん、そうだね。ちょっと待ってて?」

祈織は僕の頬に音を立てキスをすると、身に纏っている衣服を脱ぎ始めた。

その均整のとれた身体から目が離せないでいると、祈織の手が僕の目を覆った。

「…?祈織…?どうしたの?」

「…ごめん、恥ずかしくて…つい、手が伸びちゃった…。」

祈織の頬は薄暗い部屋の中でも分かるくらいに真っ赤に染まっていて、僕もつられて頬を染めた。

服を全部脱ぎ終えた祈織の背中にそっとキスをすると、祈織はゆっくりと振り向き僕をソファに押し倒してきた。

そして、深いキスが降ってきた。初めてする祈織とのキスに、僕の胸は震えた。

祈織の舌を夢中で追っていると、僕の上に跨っている祈織の中心が勃ち始めている事に気付き、僕はそっと祈織の中心に手を伸ばした。

「ねえ…祈織?…祈織の…触ってもいい?」

「…梓兄さん、もう僕のが欲しいの?」

「…祈織の事が好きだから…もっと祈織に触れたいって思うだけだよ…?」

そっと祈織の頬に触れると、祈織の瞳には涙が浮かんでいた。

「…梓、兄さん…っ…本当に…僕が好きなの…?」

「僕…好きでもない人と、こんな事しないよ…?本当に祈織が好きなんだ…。」

「…嬉しいよ…ありがとう、梓兄さん…。僕も…ずっと、梓兄さんの事が好きだった…。」

祈織の手が、僕の乳首に触れる。舌先で舐められると、僕の身体はびくんと震えた。

「あっ…ん、ぁ…っ…い、おり…っ…もっと、僕に触れて…。」

僕は肝心な部分には触れてきてくれない祈織に痺れを切らし、祈織の手を掴むと僕自身に強引に触れさせた。

「…っ…すごい…梓兄さんの、脈打ってる…先走りも、もうこんなに溢れて…本当にさっき出したばかりなの?」

「それは祈織が一番よく知ってるでしょ…。でも、僕…それだけ祈織と愛し合えて嬉しいんだ…。」

涙目で祈織を見上げると、祈織はとても幸せそうな顔で笑ってくれた。

祈織は僕自身に両手を添えると、僕自身を口に咥え舌を遣い丹念に舐めてくれた。

祈織の舌のざらりとした感触が気持ち良くて…僕は何も考えられなくなり、与えられる快感に身を委ねる事しか出来なかった。

「梓兄さん……気持ち良い…?」

「あっぁ…んっ、はぁ…ぁんっ…気持ち良いよ…だから…もっと気持ち良くして…?祈織ので…イキたい…っ。」

祈織の強い視線が僕の秘部に突き刺さるように向けられる。その視線さえも愛しくて、僕は祈織の髪を優しく撫でた。

「梓兄さんのここ…もうこんなに濡れて、いやらしく蠢いてる…僕が欲しくて疼いてたりするの…?」

祈織の指が僕の秘部に触れる。指で拡げられると、僕の中からとろっとした蜜が流れ落ちた。

それがソファに付いてしまい、僕らは顔を見合わせて苦笑した。

「ん…ぁ、いお、り…っ…もう、我慢できないよ…っ…祈織の大きいの…早く僕に頂戴…?」

我慢できずに涙目で懇願すると、祈織は漸く僕の中に入ってきてくれた。

「っ…梓兄さんの中…すごく温かくて、気持ちいい…。」

「っ!…あっ…ぁん…っ…ん、ぁ…っ…そんな事言われたら…僕…っ…!」

祈織が呟いた言葉にドキドキしてしまい、僕は祈織自身をきゅうきゅうと締め付けてしまった。

「っ…ぁっ…!梓兄さん…っ…そんなに締め付けないで…?気持ち良すぎて先にイッちゃうよ…っ…!」

何度も繰り返される突き上げに、僕の瞳から生理的な涙が溢れた。

祈織はそれを舌で舐め取ると、僕の目尻に愛しげにキスを落とした。

限界が近づいているのか、腰のスピードを速める祈織の姿はとても色っぽくて…僕は思わず見惚れてしまった。

最奥を高速で数回突き上げられると、僕は一際高い声を上げながら、自身から真っ白な精液を放った。

その後すぐに、祈織も僕の中に熱い精液を注ぎ込むと、僕を強く抱き締めた。



「こんなスリルのあるセックス、もうこれっきりにしたいなあ…。」

行為の後、共同のお風呂で祈織に後処理をしてもらいながら、僕は何気なく呟いた。

「…僕は…梓兄さんの興奮している姿が見られて、楽しかったよ…?」

「なっ…何言って…!ちょ、どこ触って…ぁ…っ…もう、祈織のバカ…っ…。」

時刻は午前4時を廻っていて、あと1時間もすれば昴が起きてきてしまう。

それなのに、祈織はなかなか僕を離してくれなくて…でも、そんな強引な祈織も僕は意外と好きだなぁって思ったりして…。

ねえ、祈織…?その綺麗な瞳に、僕をずっと映していてね。祈織があんな熱い視線で見つめるのは、僕だけじゃなきゃいやだよ。

嬉しい時も、寂しい時も、楽しい時も、辛い時も…ずっとずっと、僕だけを見ていてね…。

こんな事を想ってしまうのは、祈織にだけなんだよ…?

「好きだよ…梓兄さん。」

「うん…僕も…祈織が好き…。」

僕らはそれぞれの部屋に戻る直前まで手を繋いでいた。

部屋に入ると、途端に切ない気持ちが僕の中に生まれて僕は暫く玄関に立ち尽くしていた。

祈織の香りが染みついたこの身体をぎゅっと抱き締めると、僕は一人窓の外を見つめた。

ずっとずっと、祈織と一緒に居られますようにと…この朝焼けに染まった空に願いを込めながら…朝陽が昇りきるまで、ずっと見つめていた――。

「愛してるよ……祈織。」
君の視線が愛しくて
(その視線、独り占めしてもいいですか。)

end.


祈織×梓で視姦ネタに挑戦してみました。少しマニアックかも…。結局、最後は愛し合ってもらいました。皆さんに少しでも気に入って頂けたら嬉しいです。



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