要×昴 R18


かな兄を恋しいと思うようになったのはいつからだろう。

もう随分前から好きだからきっかけなんて忘れてしまった。

かな兄に逢えなくて寂しい

かな兄に逢いたい

・・・かな兄に触れて欲しい。

頭の中はいつもこんな想いでいっぱいで・・・。

かな兄を想うだけで、自然と身体が反応してきてしまう。

・・・こういう時、兄弟一人一人別々の部屋で良かったと心の底から思う。

俺は履いていたジーンズのジッパーを降ろすと、ボクサーパンツの上からやんわりと握る。

「んっ・・・・・・かな兄・・・っ」

上下に擦ると先走りが溢れ出しパンツにじんわりと染みてくる。

俺はジーンズを下着ごと脱ぎ捨てると直に触れ扱いていく。

「はぁっ・・・んん、かな、兄・・・。」

その時、背後に温もりを感じ、俺は驚いて固まってしまった。

その温もりの正体がかな兄だとすぐに分かってしまったからだ。

「・・・すばちゃん、こういうコトする時はちゃんと鍵を閉めなきゃだめだよ?」

「か、か、かな兄・・・・・・いつから居たんだよ・・・?」

「んー?すばちゃんが自分の大事なトコを直に触るちょっと前辺りから、かな?・・・ねえ、すばちゃんに触れていい?」

かな兄の腕が後ろから伸びてきて俺自身に触れる。

俺はあまりにも恥ずかしくて、ただかな兄の名前を呼ぶしか出来なかった。

「・・・・・・っ・・・かな、兄・・・。」

「大好きなすばちゃんのこんな姿見て、我慢できるわけないでしょ・・・?ねえ、すばちゃんは俺に触られるのは、嫌・・・?」

「・・・嫌じゃない・・・けど・・・触るだけなら断る。俺は・・・かな兄が欲しいから・・・。」

かな兄の方を向いて瞳を見つめながら言うと、かな兄の手が俺の頬に添えられて優しくキスをされた。

触れ合うだけのキスが寂しくて、俺は無理やり舌を入れかな兄の舌に自分の舌を絡めた。

「んん・・・っ、すばちゃん・・・そんなに俺が欲しいの?俺のこと考えながら、一人エッチしてたんだ?」

「・・・そうだよ。かな兄に触れて欲しくて・・・どうにかなりそうだった。だから・・・かな兄の愛を感じたい。」

「・・・俺も、ずっとすばちゃんに触れたくて気が狂いそうだったよ。今日は・・・優しくできないと思うけど・・・いい?」

鎖骨に唇を押し当てられ、強く吸われると甘い声を漏らしてしまい、俺は涙目でかな兄を見上げた。

「ん・・・っ・・・優しくなんてしなくていいから・・・もっとかな兄を感じさせて・・・?」

「すばちゃん・・・可愛いこと言うようになったんだね。俺、今日は頑張っちゃおうかな・・・。」

乳首を舐められると、びくん、と身体が震えた。かな兄の右手が俺の太腿を撫で回している。

下半身に熱が集まってくるのを感じ、俺は熱い視線をかな兄に送った。

「んぁっ・・・かな兄・・・わざと焦らしてるのか・・・?」

「えー?焦れったい?じゃあどこ触って欲しいか言って?そしたら、ちゃんと触ってあげるよ?」

「・・・俺の・・・固くなって勃ってるコレ・・・触って、扱いて・・・気持ち良く、して・・・?」

俺は恥ずかしさも忘れて自分自身に手を添え、かな兄を見つめながらねだった。

「・・・・・・すばちゃん・・・そんな表情、他の男の前で見せたらだめだからね?」

かな兄は切なげな表情で俺を見つめると、漸く俺自身に触れてきた。

俺に触れるかな兄の手が熱くて、俺の息は乱れてゆく。

「はぁっ・・・は、ぁ・・・っかな兄・・・っ。」

「・・・すばちゃん・・・もう、限界かも。ごめん・・・挿れさせて?」

ぐちゅ・・・っという音を立てながらかな兄の指が俺の秘部に入ってくる。

数回掻き回すとかな兄の熱く昂ぶった自身が荒々しく入ってきた。

「あっ・・・ぁんっ!やっ・・・んんっ・・・!は、ぁ・・・んっ・・・っかな、に・・・ぃあっ・・・!」

「すばちゃん・・・すばちゃんの中、すっごく熱い・・・もうイッちゃいそう、俺・・・。」

かな兄が俺自身を握って上下に扱き出した。一緒にイキたいのかな、なんて思ってちょっと頬が緩んでしまう。

「んっぁっ・・・はっ、ぁ・・・あっ・・・!かな兄っ・・・イキそ・・・あ、あっ・・・んぁ・・・!」

「一緒にイこっか・・・すばちゃん・・・大好きだよ・・・っ・・・!」

より一層激しく突き上げられると、俺はかな兄の手のひらに熱い精液を放ち達し、そのままかな兄の腕に体重を預けた。

その後すぐ、かな兄も俺の中で絶頂を迎え、俺を強く抱きしめると数分もしないうちに眠ってしまったようだった。

俺はしばらくその寝顔を隣で見ていたけど、かな兄の鼓動を聴いていたら瞼が落ちてきて、気付いたら夜中になっていた――。



「・・・んん?あれ・・・すばちゃん、今何時・・・?」

「おはよ、かな兄。さっき夜中の2時を回ったところ。よく寝てたな。」

「ごめん、すばちゃん・・・俺、昨日はすっごく気持ち良くて幸せで・・・安心して寝ちゃったんだな、きっと。」

「別に謝る必要ないだろ。かな兄が俺に心を開いてくれてるような気がして俺は嬉しかったし・・・。」

かな兄の綺麗な金色の髪を優しく撫でると、かな兄は頬を少しだけ赤らめて笑った。

「ね、すばちゃん。今日はこのまますばちゃんの部屋に泊まってもいい?」

「・・・いいよ。俺のことずっと抱きしめていてくれるなら。」

「もちろん。抱きしめるだけじゃ済まないかもしれないけどね。」

かな兄に触れてもらうだけじゃもう拭い去れない"寂しさ"が俺の中にはある。

だから、せめて抱きしめていて。いつも俺の事だけを見ていてよ。

この寂しさはかな兄がくれたもの。だから、かな兄じゃなきゃ埋められないんだ。

「かな兄・・・・・・愛してる。」

寂しいなんて言えない
(寂しいから求めてるなんて、思われたくないから)

end.


この二人の組み合わせ、好きです。今度は要視点で書いてみたいです。少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。


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