椿×梓 R18


梓を心から想っているのは、俺だけだ。

ずっと、そう思って生きてきた。

けれど、梓はどうなんだろう?

そう思ったら、胸の奥がじんと痛んだ。

ねえ、梓?

梓の気持ちが知りたいよ。

梓は、俺の事、どう思ってるの…?



「梓、今ちょっといい?」

いつものように家族皆で夕食を摂った後、俺は梓に近寄り声をかけた。

「うん、それは勿論いいけど…どうかしたの?声が震えてるよ?」

心配そうな表情で俺の手に触れる梓に、俺の胸は震えた。

「梓…梓は俺の事、好き?」

思ったよりも弱々しい声になってしまったけど、それでも口から吐いて出た言葉は俺の本心で。

どうしても知りたかった、けれど知れなかった、梓の本当の気持ち。

訊いてしまった以上、もう後戻りは出来ない。…梓が俺の事をどう想っていようと、戻れない。

梓はそんな俺の瞳を見つめた後、少し寂しそうな表情をしながら口を開いた。

「そんなの決まっているでしょ。僕は椿を愛してる…椿だって同じでしょう?なのに、どうしてそんな事訊くの?」

「…不安、だったから…梓の気持ちが知りたかったから…っ」

言葉にすると涙が溢れてきて、それを梓の指が優しく拭ってくれた。

「もう…椿は泣き虫だね?…そんなに不安なら、今すぐ僕を椿だけのものにしてくれても良いんだよ?」

そう言った梓の頬は少しだけ紅く染まっていて、俺の心臓はトクンと跳ね上がった。

「っ…梓、いいの?そんな事言われたら、俺…優しく出来ないかもしれないよ?」

切なげな眼差しを梓に向けると、梓は何も言わずに小さく頷いた。

梓が頷いたのを確認すると、俺は無言で梓の手を握りリビングを出た。



エレベーターの中で、俺と梓は夢中でキスをした。

絡まる舌は熱く、それだけで俺の下半身は熱く膨張していく。

「んっ…ふ、ぅ…つば、き…もっと…もっとキス、して…?」

梓の部屋に入ると、梓は俺にぎゅうと抱き着いてきた。

瞳を濡らしながらキスをせがむ梓はとても妖艶で、俺の身体はどんどん熱くなってくる。

「梓…好きだよ。このまま…抱いてもいい?」

梓の服を脱がしながら、首筋に唇を押し当てて問いかけると、梓は顔を真っ赤に染めながら深く頷く。

乳首にそっと吸い付くと、梓の身体がビクンと揺れた。

乳輪を指先で撫でながら再びキスを落とすと、梓は嬉しそうに微笑んだ。

「んっ…んん、椿…僕は椿を愛してるよ。きっと、世界中の誰よりも…だから、椿も変わらずに…僕を愛し続けて?」

「っ…!梓…愛してるよ…これからも、ずっと…。」

梓自身を右手で愛撫しながら優しく唇を塞ぐと、梓は幸せそうに微笑った。

梓の秘部の周りを指先でなぞると、梓は気持ち良さそうに喘いだ。

「つば、き…っ…あ、ぁっ…!そこ、気持ちいい…もっと弄って…?」

「ここ…?お尻、気持ちいいの…?梓ってばエロ可愛いなー…俺としてはもう挿れたいんだけど…梓の気持ち良いとこ、ココなんだ…憶えておこーっと。」

梓が頬を赤くしながらも素直に気持ちいいと言うから、俺の心臓はドクドクと高鳴った。

「あっ…ぁ、あ…!ん、椿の…もうパンパンに張り詰めてるね…僕が楽にしてあげる…。」

「えっ…?あ、梓…!?あ、ぅっ…は、ぁ…!」

突然梓が俺自身に触れ、そっと舌を這わせるから俺は驚きと気持ちよさで頭が真っ白になった。

「ん…っふ…椿…気持ちいい?いっぱい溢れてくるね…イキたかったらイッてもいいよ?」

「梓…あ、ぅ…気持ちいいけど…俺、梓の中で…あっ…ぁ…!っう…――ッ!」

"梓の中でイキたい"――そう言おうとした瞬間、梓が俺自身を思い切り握り、俺は呆気なく梓の咥内にその欲を放ってしまった。

「…ん…椿の、美味しかった。…イッたばかりなのに、また固くなってるね…興奮、してる?」

俺の放った白濁を一滴残さず飲み干す梓を見たら、俺自身は再び膨張し始めてしまう。

「…興奮してるに決まってんじゃんか…。大好きな梓が俺の精液飲んで美味しいなんて言ってるの見たら、興奮もするって…。」

「じゃあ、挿れて…僕を思いきり抱いてよ…僕が何より欲しいのは、椿の愛なんだから…。」

両脚をいやらしく開き、頬を染めながらねだる梓の秘部に俺自身を押し当てると、一気に挿入した。

何度も腰を打ち付けると、甘い嬌声を上げ生理的な涙をぽろぽろと零す梓が愛しくて堪らなかった。

「梓…梓…!俺…梓の事、愛し続けるから…だから、梓も…ずっと俺から離れないでね?約束だからね…?」

「うん…当たり前でしょう?僕が椿から離れるなんて事、絶対にありえないよ…!」

当たり前な事の筈なのに、その言葉が何よりも嬉しくて…俺は思わず泣いてしまった。

梓が俺を心から愛してくれているという事実に、涙が止まらなかった…――。


「梓…身体大丈夫?俺、激しくしすぎたかな…?」

情事後――。

俺と梓は梓のベッドで抱き合いながら過ごしていた。

俺も梓もまだ生まれたままの姿のままだったけど、梓は腰が痛いと言っていたから第二ラウンドはまた今度という事になった。

「大丈夫だよ、そんなに心配しなくても。少し腰が痛いだけで…と言うより、こんなのいつもの事でしょ?」

「そうだけど…って、それってもしかして遠まわしに俺の事責めてる?」

梓に遠まわしにいつも優しくした事なんてないと言われている様で、俺は少ししょんぼりしてしまう。

「ふふ、そんなにしょんぼりしなくても大丈夫だよ。それだけ椿に愛されてるって思う事にするから。」

そう言って優しく微笑む梓は、やっぱり誰よりも愛しくて、俺はそっとシーツごと梓を抱きしめた。

「梓、愛してるよ…。」

「僕もだよ、椿。」

誰よりも愛しい君に

(不安になったらその度に、確かめ合えばいいから)

end.



久しぶりの更新になってしまい申し訳ないです。今回は最愛CPの椿×梓を書かせて頂きました。椿は梓相手になると弱くなってしまう傾向があるのかも…と書いていて思いました。皆さんに少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。


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