椿×梓 R18



「梓、なーにしてんのー?・・・何それ?」

「あっ・・・ちょっと、椿。返してくれない?」

声優仲間に貰った一通の手紙が、椿の嫉妬心に火を点けた。

「・・・何コレ。ラブレターじゃねーかよ?何で梓はこんなモン、大切そうに眺めてたんだ?」

明らかに嫉妬している椿を見て、もっと嫉妬して欲しいという感情が僕の中に生まれた。

そんな気持ちから、僕は思わずこんな嘘を吐いてしまった。

「・・・僕・・・この手紙をくれた人の事が、頭から離れなくて・・・。」

「は!?・・・梓、お前それ、マジで言ってるなら俺、許さないよ?」

手首を強い力で掴まれ、そのまま引きずられるように僕は椿の部屋まで連行された。


椿の部屋まで連れて来られた僕は、ドサッとベッドに放り投げられた。

椿が僕を放り投げるなんて・・・ちょっと男らしいかも。

こんな扱いを受けたのは初めてで、僕はなぜかときめきに近い感情を憶えてしまった。

「ねえ、梓?梓は誰のもの?」

「そ、れは・・・椿のもの・・・かな?」

「かな?じゃないっつーの!梓は俺のものでしか無いんだからな?」

荒々しくキスをされて、椿の愛が身体中に沁み渡る感覚に包まれて僕は抵抗する事を忘れ椿とのキスに酔い痴れた。

「んん・・・ふ、ぁ・・・椿・・・ごめん、全部嘘。」

僕は吐息混じりに本当の事を打ち明けると、椿は訝しげな表情で僕を見つめた。

「・・・え?嘘?・・・どこからどこまでが嘘なんだよ?」

「ラブレターっていうのは本当。その相手の事が頭から離れないっていうのは嘘。」

「はぁ?意味わかんねーんだけど。・・・ったく、嘘吐く悪い子にはお仕置きが必要だな。」

瞬間、首筋に甘い痛みを感じ小さく声を漏らし涙目で椿を見上げる。

椿が僕の首筋に噛み付いてきた事に気付き、僕の鼓動は速くなっていく。

「んっ・・・お仕置き、って・・・僕をどうするつもりなの?」

「恥ずかしくて気持ちイイこと、気が済むまでするから。覚悟してろよ?」

「それってお仕置きになるのかな・・・そんなお仕置きなら、僕としては大歓迎なんだけど。」

くすくすと笑い椿を見上げた瞬間、椿の指が僕のネクタイをシュルッと外しそのネクタイで両腕を拘束された。

「余裕あるんだなー梓?もっと抵抗するかと思ったんだけど。もしかしてさ・・・こうなる事、狙ってた?」

「うん・・・狙ってた。嘘吐いたら、椿が嫉妬して僕にこういう事をするんじゃないかなって・・・。僕、椿にヤキモチ妬かせたくて・・・でも嘘は酷いよね?ごめんね?」

「そういうことだったのか・・・梓も可愛いトコあるよなー。俺に嫉妬して欲しかったの?」

僕の眼鏡を奪うと、ベッドの脇に静かに置く。その仕種にすらドキドキしてしまう。

「・・・うん。椿が僕の事をどれくらい好きなのか、知りたかったから・・・。」

「・・・ふーん。じゃあ、教えてやるよ。たーっぷり時間をかけて・・・な?」

椿の唇が降ってきて、長いキスをされる。くちゅくちゅと艶かしい水音を立てながら咥内を侵される。

身体中の力が奪われるようなキスに、僕は背筋がゾクゾクして下半身に熱が集まるのを感じた。

「はぁっ・・・はぁ・・・つば、き・・・」

「梓・・・勃ってる。もう俺が欲しくなっちゃった?」

服は一枚も脱がされていないのに、腕を拘束されているせいかいつもより興奮してしまう。

「あ・・・そんな事、訊かないで・・・っ」

「だーめ。言わなかったらずっとこのままだから。」

腕を拘束されているから、手で触ってねだるという事もできない。

本当に言わないとしてくれない気なんだ・・・。そんなに怒ってるんだ・・・。

僕は何だか寂しいやら罪悪感やらで涙が溢れそうになって思わず顔を横に向けた。

「・・・梓?泣いてんの・・・?・・・ったく、しょーがねーなあ。梓、ちゃんと触ってあげるから大丈夫だよ?」

椿の優しい声に僕はゆっくりと椿の方を向いた。椿の手が僕の髪を優しく撫でている。

"好き"が溢れて止まらないんだ。本当に椿が大好きで仕方ないんだ・・・。

「っ・・・本当?もう、怒ってない・・・?」

「ホント。もう怒ってないよ。でも、もう嘘は吐かないって約束してくれる?」

「・・・うんっ。もう、絶対に嘘吐かない。椿には本当の事だけ話すから・・・!」

「約束な。・・・よっし、それじゃあ続きしようぜ。たっぷり愛してあげるからな、梓。」

腕の自由を奪っていたネクタイを解くと、服を器用に脱がせていく椿。

「・・・椿は脱がないの?」

「んー?梓が脱がしたいなら脱がせてくれていいよ♪」

「・・・もう、馬鹿な事言ってないで自分で脱ぎなよね。」

生まれたままの姿でただ抱き合った。椿の胸の鼓動が心地好くて、ずっと聴いていたいなんて思ってしまう。

「・・・梓。梓の、触るよ?気持ち良かったらちゃんと声、出すんだぞー?我慢禁止なっ!」

「ん、分かったから・・・。んっ・・・は、ぁ・・・ん・・・っ、椿・・・。」

「梓のが俺の手の中で大きくなってく・・・やべ、興奮すんだけど・・・。」

最初はゆっくりだったのに、徐々にスピードを上げ握る力に強弱をつけてく椿。

椿って前から思ってたけど、かなり上手いよね・・・知識豊富だからかな・・・?

それとも、男とこういう事するのが初めてじゃないとか・・・。

ううん、そんな事ないよね。いつも僕の事大好きって言ってくれてるし・・・。

ありとあらゆる雑念が渦巻いてしまい、僕は振り切るように椿の中心に触れた。

「ん・・・っ、梓・・・梓も触ってくれるの?やっべ、興奮するー。」

「うん・・・椿の、もうこんなに固く・・・?僕の触って興奮したの・・・?」

椿の中心からは既に半透明な液体が流れてきていて、僕は夢中で扱いた。

「ん・・・当たり前じゃん、梓が俺の手によって感じている証拠を目の当たりにしたんだもん。興奮しない方が変だろ?」

「・・・そうだね・・・。僕も興奮してる。・・・ねえ、椿のコレ、舐めてもいい?」

僕は椿の答えを待たずに椿の股間に顔を近づけると、先端を口に含みちゅぱちゅぱと吸ってみた。

「あっ、梓・・・ん・・・やべ、この眺めエロイ・・・梓が裸で俺のを咥えて・・・っ!」

椿がこんなに感じてくれるなんて・・・何だか素直に嬉しいな。

根元まで咥え先端を甘噛みすると、椿に無理やり顔を離された。

「んっ・・・?どうしたの、椿・・・?」

「いや・・・このままだと梓の口の中でイクとこだったからさ。俺は梓の中でイキたいから・・・。」

「・・・そ、そっか。じゃあ・・・早く挿れて?僕、まだ弄られてないのにこんなになっちゃってるの・・・。」

僕は脚を大きく開き椿によく見えるように秘部に指を這わせた。

「・・・あず、さ・・・すっげトロトロじゃん・・・もう、無理。我慢できねー・・・挿れるから力抜いてな?」

「うん・・・あっ、あぁぁっ・・・!やぁんっ!ぁひっ・・・あっ、椿ぃ・・・っ!好き・・・好きっ・・・ぁ・・・!」

「っ・・・!あず、さ・・・っ!はぁっ・・・梓は俺のものだよ・・・!愛してる・・・っ・・・!」

椿は僕の秘部に自分の昂ぶったモノを宛がうと一気に貫いてきた。

激しく何度も突かれ、僕は椿の首に両腕を廻し脚は背中に廻してしがみつくようにしながら椿の欲を受け止めた。

そして、ほぼ同時に絶頂を迎えた―――。




「嘘吐くのもたまにはいいかも・・・。」

「何だよ、それ。そんなに俺にお仕置きされたのが嬉しかったー?梓ってば淫乱!」

「愛があるお仕置きなら、いつでも大歓迎だよ?」

「・・・梓、そんな可愛いことそんな格好で言うなよな。もっかいしたくなるから。」

椿の頬が赤くなってるのが可愛くて、僕は椿の胸に手を当てて小さな声で囁いた。

「・・・いいよ?僕はまだ足りないくらいだから。お仕置き・・・もっとして?」

ねえ、椿。僕をずっと離さないでね。

僕が離れていかないように、深い愛で僕を掴んでいて欲しいんだ。
僕が嘘を吐く理由。

(これから先もずっとずっと一緒だよね?)
(当たり前だろ、嫌だって言われたって離さねーから。)

end.


久々にこの二人のお話書いたけど、やっぱり楽しいです。また書きたいと思います。



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