棗×椿 R18





棗がアブノーマルな性癖の持ち主だと気付いてから数か月が経過したある深夜の事…――。

今度は棗が俺の部屋に泊まりに来ていた。

「今日は椿にお土産があるんだ。」

「…何か嫌な予感しかしねーんだけど…一応貰っとく。…開けてもいーの?」

「ああ、開けてみてくれ。きっと椿も気に入ると思う。」

棗は俺の部屋に上がるなり徐に大きな紙袋を俺に強引に渡してきた。

訝しげな表情で棗を見つめ不安気に問い掛けると、棗は満面の笑みで頷いて見せた。

俺は首を傾げながら紙袋の中身を覗いた。

そこには、色とりどりのバイブやローター、アナルビーズ、アナル用バイブなどがぎっしりと詰められていた。

「…棗…俺は棗のじゃないと感じねーんだけどー?棗はこれを俺に挿れて、どーしたいわけ…?」

俺は俯きながらなるべく普段通りの口調で棗に問い掛けた。

棗はそんな俺の頬に指先で触れ、俺の顔を覗き込みながら甘えた声で問い掛けてきた。

「…椿にもっといやらしい気持ちになって貰いたくて…椿は玩具遣うの、嫌か?」

「…嫌じゃない…俺だって、棗ともっと…いやらしいセックスがしたいって、ずっと…思ってた…だから…いーよ…?」

「…椿…そんな可愛く笑わないでくれよ…優しくできなくなるから…椿の事…ぐちゃぐちゃにしてやりたくて、たまらない…。」

頬を真っ赤に染めながら微笑むと棗は切なげな表情で俺を見つめながら俺の身体を優しく抱き寄せ首筋に唇を寄せてきた。

服の裾から棗の手が滑り込んでくると俺の腰はビクンと揺れ、唇からは甘ったるい声が次から次へと漏れていく。

「…んぁ、あっ…!ひ、ぁっ…あ、ん…や、ぁ…っ!なつ、め…っ…!キス、して…?」

潤んだ瞳でねだると、棗は俺の後頭部に右手を添えそのまま引き寄せ唇を重ねてくれた。

呼吸をする暇もない程の激しいキスに身体の力が完全に抜け、俺の舌に絡んでくる棗の舌にたどたどしく絡め返すだけしか出来なくなってしまった。

「…キスだけでここまで感じてくれるなんてな。なあ、椿。玩具…遣ってもいいんだよな?どれがいい?」

棗は俺の目の前でバイブやローターのスイッチを入れて動かして見せてくる。

恥ずかしくて目を逸らしたい気分だったけど、俺はそっと腕を伸ばしぐねぐねといやらしく動くバイブに触れた。

「…これにする。先っぽが太くて、動き方もエロイし…けど、本当は棗のチンポで気持ち良くなりたい…。」

「椿はエッチだな…そんな物欲しそうな瞳で俺のチンポ見つめて…そんなに欲しいなら、上のお口に挿れておいてやるよ。ほら…。」

棗は俺が選んだバイブのスイッチを入れ、ぐねぐねといやらしく動き始めたバイブを俺のヒクヒクと淫らに蠢く秘部に押し当て一気に奥まで挿入すると、熱く昂ぶった自分の欲の塊の先端を俺の咥内に捩り込みバイブの振動を最大に設定した。

「ん、んんっ…!ん、は…ん…んん…ぅ、ふ、ぅ…んッ…なつ、め…俺…ッ…バイブなんかより、棗のが…欲しい…っ…棗のチンポで…イカせて…?」

棗の亀頭を愛おしげに舐めながら涙目で懇願すると、棗は愛おしそうに俺の頬に触れてからバイブの刺激により十分に解れた俺の秘部の周りを優しくなぞるように触れゆっくりとバイブを引き抜いてくれた。

そして、そっと俺の身体を押し倒してくる棗に俺の胸は高鳴り始める。

乳首に愛おしげに舌を這わせてくる棗の後頭部にそっと手のひらで触れると、棗の指が俺の欲の塊に触れそのまま優しく握り込まれゆるゆると上下に扱き上げてくる。

「椿の…先走りが溢れて止まらないな。バイブ…そんなに気持ち良かったのか?」

「…ん、ぁ…ッ…そんな事、訊くなっつの…!俺は…棗のしか欲しくねーよ…だから、早く…挿れ、て…?俺、もう待てない…今すぐ棗を感じたい…。」

恍惚とした表情で棗を見上げると、棗は余裕のない表情をしながら俺の両脚を大きく開かせゆっくりと腰を沈めてくる。

棗の熱い欲望が俺の最奥に当たる度に、俺の口からは甘ったるい嬌声が次から次へと溢れ出していった。

「…あ、んっ…や、はっ…あっ…そんなに激し、くっ…したら…出ちゃう…っ…あっ…ぁっ…んぁぁっ…!」

「…今日の椿は素直で可愛いな…けど、椿は激しいの、好きなんだろ?顔に書いてある。」

「…っ…なっ…なんでバレてんの…っ…つーか、棗…もっと動いて…俺、イキそうなのにイケなくて…頭の中やっばい事になってんだよね…。」

潤んだ瞳で棗を睨むと、棗は優しい表情で俺の唇を塞ぎ、右手で俺のチンポに触れ強弱を付けて握り込んでくる。

前と後ろからの刺激で俺の理性は完全に崩壊してしまい、瞳からは生理的な涙が溢れ出し口許からは涎が溢れ、顎に伝っていく。

「椿…オマエ、今…すげえエロイ顔してるぞ。俺も…もう、限界…っ…く…っ…!」

「そんな、こと…今、言うなんて…ずりー…よっ…あっ…ん、ぁ…っ…は、ぁ…んっ…や、っ…あっ…んぁっ…ぁあ…――ッ!」

棗の熱い欲の証を体内に感じると、その刺激で俺も絶頂を迎え、俺はそのまま棗の胸に寄りかかるように抱き付いた。

棗はそのまま俺の身体を受け止めると、俺の髪を愛しげに撫でてくれて…涙が止まらなかった。



「棗ってさー…こーいうグッズ、一体どんな顔して買ってんの…?俺だったら通販じゃなきゃ無理だなー…恥ずかしくね…?」

「そうか?俺は普通に店で買ったけど…堂々としながらレジ行けば大丈夫だって。あ…そうか。椿、欲しいんだな?こういうのが。これで良ければあげるけど?」

「要らねー。マジ要らねー。棗のしか受け付けねーもん。」

棗の頬に軽くキスを落とし微笑みながら見つめると、棗は頬を微かに赤く染め、俺の身体を強く強く抱きしめてくれた。

照れ隠しなのか、棗は暫くの間俺の肩から顔を上げてくれなくて、そんな棗が可愛くて、愛おしくて…今度は俺が棗の橙色の髪を愛しげに撫でる。

ふと気付くと、空がピンク色に染まっていて、俺は思わず棗の肩をツンツンと叩き、棗を半ば強引に起こした。

「…椿?どうした?」

「空見てみ、空!すげー綺麗なんだって!見なきゃ損だって!」

「…本当だな。綺麗だ…椿の裸には負けるけどな。」

「……棗。ムードぶち壊してんじゃねーよ。でも、まあ…棗だから許すけどな。」

棗と二人で見上げた空を、俺は絶対に忘れないよ。

棗もきっと、同じことを想ってくれている。

そう、いつだって信じているから。

二人だけの空
(君へのこの溢れる想いは、きっと、ずっと、止まらない。)

end.

かなり久々の更新になりました。今回は棗椿です。
少し短めですが、病み上がりなので大目に見てください(笑)
まだ観てくれている人が居るか分からないけれど、私はこれからも腐ラコンに愛を注ぎますので宜しくお願い致します。


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