棗×椿 R18



朝起きたら下半身に異変が起きていた。

「な、何だよ…これ…!?」

どうやら、男になくてはならないものがなくなっているようだ。

あまりにも悲惨なこの状況を信じたくなくて、俺はもう一度布団に潜り目を瞑ってみた。

「……何でこんな事になってんの…?こんなんじゃ恥ずかしくて、梓と一緒にお風呂入れねーじゃんか…。」

涙目になりながら、それでも仕事は休みたくなくて、俺は徹底的に下半身を隠して出かける事にした。

タイミング悪く、その日は梓と一緒の収録だった。




「おはよー…梓ー。」

「おはよう、椿。…どうしたの?その格好?」

「ど、ど、どーしたってー?別にー?どーもしないよー?」

春なのにロングコート姿の俺を見て、梓は不思議そうに問い掛けてきた。

俺は慌ててなるべく冷静に答えたんだけど、梓は無言で俺の股間を見つめてきた。

「…何か、椿の股間…変じゃない?もっこりしていないというか…。」

梓の鋭い指摘に俺は慌ててコートの裾を押さえたけれど、梓は既に何かを悟ったのか妖しげな笑みを浮かべている。

「あ、梓ぁ〜…誰にも言わないでくんねー?特に棗には…!」

「うーん…どうしようかな?言った方が棗にとっては嬉しいんじゃないの?」

梓の言葉にぴく、と反応し、そっと涙目で梓を見上げると梓は意地悪な表情で微笑むだけだった。




そして、タイミングが悪いのは続くようで…。

「はぁ〜…今日も疲れたなー。にしても…スタッフとかにバレなくて良かったー…。」

「…椿?おまえ、何一人でブツブツ言ってんだ?」

「わっ!な、ななな棗…!?な、何でこんなとこに居んだよっ…!?」

聴き慣れた声が耳元で聴こえ、俺は思わず大きな声を上げてしまった。

「何だよ、居ちゃ悪いのか?失礼な奴だな。…ん?」

ふと棗の視線が俺の股間に注がれているのに気付き、俺は慌てて棗に背を向けた。

「…な、何か用?俺、もう帰るとこなんだけど…。」

頬を真っ赤に染めながら呟くと、棗がふいにぎゅうっと抱き着いてきた。

「…やっぱりな…椿。何がどうしてこうなったんだ?詳しく聴かせてくれるまで離さないぞ。」

「…んぁっ…や、だ…離して…っ!何で、棗に話さなきゃいけないわけ…?」

棗が周りに見えないように俺の股間に触れてくるから、俺は思わず甘い声を漏らしてしまった。

「何でって…そんなの決まってるだろ?俺が、おまえに興味があるからだ。」

「そ、んなの…棗の勝手な言い分じゃんか…!俺は教えたくねーもん…っ…。」

棗の腕の中でジタバタと暴れ回ると、棗は俺の耳朶を甘噛みしながら耳元で甘い声で囁いてくる。

「大丈夫だ、椿。俺にはもう完全にバレてるからな。…なあ、言ってくれよ。おまえの口から聴きたいんだ。」

「ぁ…ここじゃ言いたくない…おまえん家でなら、教えてやるけど…?」

涙目で棗を見つめると、棗は俺の手を握り黙って歩き始めた。




-棗自宅-


「…で?一体何がどうしてこんな状態になったんだ?」

「…朝起きたら、この状態だったんだよ…わりーかよ…?」

棗に執拗に問い責められると、俺は涙目で棗を睨み付けた。

「…いや?悪くない。むしろ、すげえ興奮してるよ…。」

棗は優しい表情で俺の髪を撫でると、徐にコートを捲り股間を弄ってきた。

「…んぁっ!?な、棗…っ…何考えてんだよ…っ!?」

「…なあ、これって中に俺のを出したら妊娠するのか?」

いきなりとんでもない事を言い出す棗に、俺は頬を真っ赤に染め棗を見つめた。

「な、何言ってんの…?おまえ、頭おかしくなったんじゃねー…?」

棗は急に無言になると、俺をそっと押し倒してきた。

そして、唇が触れるか触れないかの距離で俺を見つめながら小さな声で問い掛けてきた。

「…何なら、試してみるか?」

「…棗は…女の子の身体の俺の方がいーわけ…?」

泣きそうになりながら棗を見つめると、棗は切なそうな表情で俺を見つめ返し、そのまま深く唇を重ねてきた。

咥内に侵入してくる棗の舌の温もりに、鼓動が激しくなっていくのを感じ夢中で棗の舌に自分の舌を絡めた。

「…椿。泣くなよ…。悪かった。俺は椿なら、どんな身体でも愛おしいよ。」

「…なつめ…ほんと…?嘘じゃない…?無理してないよな…?」

先程まで棗の言葉で苦しくなっていた心の中が、今は棗の言葉で癒されている。

棗は黙って頷くと、俺の服を一枚ずつ脱がせていく。

「…本当にないんだな。すげえな…触ってもいいか?」

「ん…棗なら、いーよ…?」

頬を染めながら小さく頷くと、棗はそっと俺の性器の割れ目を指でなぞるように触れてきた。

そのまま割れ目の中まで指を挿れられると、身体中が痺れるような感覚を憶え俺は思わず腰をビクつかせ甘い声を漏らした。

「んぁ、ぁっ…や、なんか…すごっ…ぁんっ…ひ、ぁ…あっ…。」

「すげえな…ちゃんと感じるんだな。こっちとどっちが感じるんだろうな…。」

棗は徐に俺のまだ閉じたままの秘部に指を這わせてくる。

その感覚はもう慣れたものなのに、勃起するものがないというだけでこんなにも感覚が違うのかと、感心してしまいそうになる。

「んぁ、あっ…や、なつめ…もう、挿れ…て…?」

「…どっちに?」

棗は俺の性器の突起の部分を抓ったり噛んだりして弄んでくる。

そんな意地悪な棗に、俺の興奮は更に高まっていく。

「…ん…や、そんな事…訊くなんて、ずりーよ…っ…!」

「…教えてくれよ、椿。俺はどっちの穴にこれを挿れたらいいんだ?」

耳元で囁かれながら問い責められると、俺は涙目で見つめか細い声でねだった。

「…ど…どっちにも…挿れればいーだろ…?」

「…椿…っ…今のは反則だろ…!」

棗の頬が真っ赤に染まった事に気付くと、俺はそっと腕を伸ばしその頬に指先で触れた。

「…照れてる棗、すっげかーいい…。」

「…椿の方が何百倍も可愛いよ…。」

棗はそう呟くと、俺の股の割れ目を指でグッと押し広げ、中に欲の塊を埋め込んできた。

「…んぁぁあっ…!は、ぁっ…んぁ…!棗っ…!」

「っ…椿の中、温かいな…やっぱりケツよりは緩いな…。」

「なっ…!そーいうこと言うなよ…!この変態…!」

棗が小さな声で呟いた言葉に瞬時に反応すると、棗は苦笑交じりに俺の頬にキスをしてくれた。

「…冗談だ。気持ちいいよ…椿のマンコ…。」

「…な、な、何言って…ぁっ…んぁ、ぁ…!なぁ…棗…っ…やっぱ、ケツに挿れてくんねー…?」

女の性器では緩すぎて物足りないと感じてしまった俺は、潤んだ瞳でねだった。

「…ああ、いいよ…。思いっきり突いて、ヒーヒー言って善がり狂わせてやるからな…?覚悟しとけ。」

「うん…覚悟してる…つーか、棗になら…少しくらい酷くされる方が…俺は好きだよ…?」

涙目で棗を見つめると、棗は俺の偽のマンコから欲の塊を引き抜き、そのすぐ下にある俺の秘部に押し当てゆっくりと俺の中に挿ってきた。

「っ…椿…!やっぱり…椿のケツが一番だ…狭くて締まりが良くて…すげえ、エロイ…。」

「…あぁっ…ん、ぁっ…そんな、こと…耳元で言われたら、俺…っ…。」

激しい突き上げの最中、棗が耳元で恥ずかしい言葉を連発するから俺は恥ずかしさと嬉しさでどうにかなってしまいそうになった。

「椿…もう、出すぞ…っ…!」

「んっ…いーよ…?いっぱい出して…俺を、棗でいっぱいにして…?」

潤んだ瞳で見つめ微笑むと、棗は俺の腰を引き寄せ更に奥まで欲の塊を捩り込んでくる。

幸せと恥ずかしさでおかしくなってしまいそうなのに、もう少しだけ女の身体でもいいかなと思ってしまう自分が居る。

棗が興奮してくれるなら、俺に触れてくれるなら、それだけで俺は心から幸せを感じる事ができるから…。



「…結局、椿を妊娠させよう計画は失敗に終わったな。」

「…棗…おまえ、マジで変態なのなー…きもーい。」

「…俺が変態になるのは、椿の前でだけだから安心していいんだぞ?」

「なっ…生意気なんだよ、棗のくせにっ…!」



その後、数日で身体は元の姿に戻ったけれど、寝ている隙に棗に裸の写真をこっそり撮られていた事を俺は知る由もなかった。


アレが消えた

(どんな姿になっても、やっぱり俺と椿の相性は抜群だよな。)
(お前ってほんっと恥ずかしい奴だなー…でも、俺もそう思う…。)

end.

新作なのに手抜きですみません。
椿の女体化は可愛いなという話をフォロワーさんとしていて妄想が膨らみ書き殴った作品です。
少しでも気に入って頂けたら、嬉しいです。



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